万華鏡
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第十三話 テストの結果その六
「三・一四よね」
「それはわかるわよね」
「覚えるまでが大変だったから」
「そこまでなの」
「自分でも理系は駄目って思ってるから」
自覚もしているのだった。
「大学は絶対に文系にするから」
「そうした方がいいわね」
「そうするわ」
琴乃は彩夏とそうした話をした。すると美優から見て左端にいる里香がその琴乃にこう言ってきたのだった。
「ううん、じゃあ琴乃ちゃんと私は大学だと」
「里香ちゃんは医学部志望よね」
「兄さんも姉さんもそうだし」
二人共医学部だというのだ。
「だから私もね」
「お父さんもお母さんもお医者さんで」
「そうなの。それで私もね」
「それでなのね。けれど完全に理系だから」
医学部といえばそうなる。
「確かに私とはね」
「離れ離れね」
「けれど八条大学よね」
琴乃は里香が志望する大学について問うた。
「そこよね」
「うん、八条大学って医学部もあるし」
この大学は総合大学なのでそれこそ様々な学部がある、その中には医学部もあり他の理系の学部も充実しているのだ。
「あそこの医学部は設備も充実しててね」
「何か先生達も凄いって?」
「世界的な権威が揃ってるのよ」
「そうよね。話を聞いた限りだと」
「レベルは高いけれど」
八条大学は偏差値的には学部によってかなり違う。ただしその設備の充実度は世界でもかなりのものである。
「それでもね」
「志望校なのね」
「第一志望なの」
里香自身もそうだというのだ。
「受けようって思ってるけれど」
「私も八条大学なのよ」
「確か語学部よね」
「今のところそこにしようって考えてるの」
「大学は一緒なのね」
「だから学部は違っててもね」
琴乃はにこりと笑って里香に話す。
「一緒になれたらいいね」
「そうね、大学でも一緒にね」
二人はにこにことして話す。そしてそこに景子も入る。
「私も八条大学志望なのよね」
「景子ちゃんは宗教学部?」
「そう、そこの神道科ね」
そこだというのだ。
「そこを受けてね」
「神主さんの資格取るの?」
「正式に巫女さんになろうってね」
そう考えているというのだ。景子は神社の娘なのでそれで自分もと考えているのは他の四人もすぐにわかった。
「そういうことなのね」
「うん、そうなの」
「成程ね、そうなのね」
「あたしもだよ」
「私もね」
美優と彩夏も笑って言ってきた。
「八条大学の経済学部な」
「私は社会学部ね」
「何か皆一緒なのね」
琴乃は大学からこう言った。
「そうなのね」
「そうだよな。けれど一緒の大学だったらな」
「いいよね」
琴乃は美優がにこりと笑ったのを見て自分もそうした。
「そうなったらね」
「だよな。何かあたしずっとこうしていたいよ」
「私もよ」
「こうして一緒だったらな」
「いいわよね」
こう言い合い下校する。そしてだった。
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