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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜

作者:カエサル
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BFO編ーダブルファイター編ー
  34.コロッセオ

 
前書き
第34話投稿!!!

BFOの中心に到達したシュウ。
中心に構える巨大なコロシアム!! 

 


「へぇ〜、キミ、コンバートしてきたんだ。それで初心者にしては強かったんだ」

「ま、まあね」

その後、俺はレイナに案内されてこの世界の中央街、《ミカグラ》へと向かった。
巨大な門を潜り抜けると大勢の人で賑わう都市、まるでALOのアルンのようだ。

「どう?ここがこの世界の中心、《ミカグラ》だよ。そしてあれが.........」

レイナが俺の手を引っ張り、どこかへ連れて行く。連れて行かれた先にあったのは、まるでその迫力だけで言えば《世界樹》や《アインクラッド》に匹敵するほどの巨大な建物。

「ここがこの世界で最大の闘技場.......《コロッセオ》だよ」

「ここが........」

《コロッセオ》......俺とあの男が戦う場所。

「そういえば、シュウは何でこの世界に来たの?」

「そ、それは........」

さすがにさっき会ったばかりの人に、彼女が奪われそうだから、なんて言えないもんな。

「ちょっと、倒さなきゃいけない相手がいるからな」

「ふぅん〜」

レイナが少し不満げな顔をしたあとに笑顔に戻る。

「そっか、まあ、リアルのことを聞くのはマナー違反だよね。ねえ、シュウ、明日の予定ってあいてる?」

「別にやることはないからあいてるけど」

レイナが急に俺の手を握る。

「お願い聞いてくれる?」

「お、お願い......?」

「うん!あのね........あたしと一緒に大会に出て欲しいの!」

レイナは身長的に上目遣いになりそんな格好で頼まれて断れるわけがない。しかも、レイナの胸部は、スグ/リーファほどではないがかなりの大きさで谷間が見えている。

「別にいいけど。俺.......」

俺が全部言い終わる前にレイナが俺に抱きついてくる。

「ホント!ありがとう、シュウ!」

俺の胸のあたりに柔らかな感触が二つ。

(ヤバイ!思考が止まりそうだ)

「それじゃあ、防具揃えにいこっか!」

「お......おう」

レイナの行動は唐突すぎて疲れるな。このタイプの女性は、俺の知る限り、ALO組にはいない感じの強引さだな。

レイナに連れられて防具屋へ向かう。どうやらこの世界には武器というものは、存在しないらしく防具に攻撃力までが組み込まれているらしい。どうりで俺の攻撃が通らないはずだ。

「そういえば、シュウの《バトルスキル》ってどんなのがあるの?」

「......バトルスキル?」

そういえば、そんなスキルがこの世界にはあるんだっけな.......
そうか!あの時、あの男とレイナが使った光の正体が、そのバトルスキルってやつか。

メニューウインドウを開き、SAO、ALOではソードスキル一覧が存在するウインドウを開き、確認する。

「これがバトルスキルってやつか。ソードスキルと同じでモーションに入ればシステムアシストが起きるのか」

「ん?ソード.....スキル?、何それ?」

「ああ、俺が前やってたゲームのスキルだよ。バトルスキルを剣で行う感じかな」

「ヘェ〜、そういうゲームもあるんだ。なんか楽しそうだね」

「ああ、楽しいぜ。今度、レイナもコンバートしてくるか?コンバートしてきたら案内するぜ」

「うーん.......考えとくよ」

防具屋のショーケースを流し見していると、とある防具に目をひかれる。

「なぁ、レイナ。この防具なんだ?」

「ん?あ、それはね。光手装(フォトンハンド)と光腕装(ライトアーム)っていう装備なんだけど。ものすごく使い勝手が悪い防具だよ」

「ヘェ〜」

二つの武器の詳細を確認する。

【フォトンハンド、ライトアームを同時に装備すると一時的に両腕に光を纏うことが出来る。ただし、光を纏っている最中は他の防具の防御力が低下する】

「これって........!?」

この説明、両腕に光を纏う.......これはまさに........俺がSAOで使っていたユニークスキル.......《手刀術》だ!!

「どうしたの、シュウ?」

「俺、決めたよ。この防具にする」

「えっ!!」

レイナの口から少し大きめの声が漏れる。

「ホントに言ってるの?さっき使い勝手が悪いって言ったじゃんか。だって、その防具って他の防具よりもかなり重いのに、防御力が低下しちゃうんだよ!?」

レイナの言葉で俺は防具を変える気なんてさらさらない。

「でも、俺はこの防具にする。.....で、この防具っていくらなんだ」

防具の値段を確認すると、2つ合わせて......"100000ガル"
俺の所持金は......"1000ガル"
.......全くというほどに足りない。
まさかの100倍の金額だ。

「マジかよ.......全然足りない」

初期金額の1000ガルでは到底届かない金額に落ち込んでいるとレイナが......

「そんなに欲しいの?」

「ああ......でも金が圧倒的にたりない」

「......それならあたしが買ったあげようか?」

「いいのか!?」

思わずレイナの手を掴み顔を見る。

「うん!でも、タダでってわけにはね〜」

「何でもするよ!」

「じゃあ.......大会で絶対に優勝してよね」

「ああ!絶対に優勝するよ!ありがとう、レイナ!」

レイナに買ってもらった防具。俺的に言えば手刀。

大会に優勝するのが条件で買ってもらったが、手刀が手に入ったことで負ける気が全くしない。そして俺の所持金"1000ガル"で黒いコートを買い、それによって俺の所持金はすっからかんになった。




「で、大会って何をやるんだ?」

「えーっとね〜」

俺の隣で歩くレイナが少し上を見ながら大会の内容を思い出している。

「とりあえずバトル大会だね。二対二で戦ってどちらかのHPをレッドゾーンに突入させた方が勝ち」

「なるほどな。......で優勝すると何が手にはいるんだ?」

「優勝すると、賞金100000ガルとEXS(エクストラスキル)がもらえるんだよ」

「..........EXS?」

「EXSってのはね......その人だけが持つことの出来るオリジナルスキルだよ」

つまりは、SAOのユニークスキルってことか.....

「ヘェ〜、どんなスキルがあるんだ?」

「それは、大会に優勝しないとわからないんだ。.......さぁ、ついたよ。ここが大会が行われる会場だよ」

そこはさっき連れてこられたスタジアム......《コロッセオ》だ。

「さぁ、早く受け付け済ませちゃおう」

「おう!」

明日開催される大会に受け付けを済ませた。

「どうする、このあと?」

「そうだな.......」

多分、今の現実の時刻は二十二時くらいだろう。

「今日は落ちるか。宿はどこにあるんだ?」

「宿?この世界にはないよ。圏内でログアウトすれば、次ログインする時にそこから始められるよ」

「ヘェ〜、便利だな」

「それじゃあ、また明日。大会は明日の十時から開始されるから九時くらいにはログインしといてね」

「了解」

「それじゃあ、また明日。バイバイ」

レイナが手を振るので俺も手を振り返すと満足したようにレイナはログアウトする。

俺もレイナが消えたのを確認しログアウトした。
 
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