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スーパー戦隊総決戦

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第二十話 戦いが終わってその十二

「そこでいいのならだ」
「あんた達の理想国家建設に私達も協力させてもらうわよ」
「あれ、あんた達地上侵略は?」
「もうしないの?」
「確かそれが目的だったんじゃ」
 戦隊の面々は今のメギドとキメラの言葉に突っ込みを入れた。
「もうそういう野心ないのかよ」
「至って平和?」
「まさか」
「ははは、地下には無限の土地と資源がある」
「それがあるから全く困らないのよ」
 こう言う二人であった。明るい笑顔でだ。
「それで何故地上を侵略する必要がある」
「必要なのは人材だけよ」
「それでか」
「それで私達を」
「そういうことか」
 敵の面々もこれで納得したのだった。
 しかしここでだ。戦隊の面々がジャシンカについては話す。
「けれどジャシンカって確か」
「カー将軍が絶対の忠臣として参謀もやってたから」
「だからもってたし」
 このことはよく知られていた。ジャシンカの軍神として謳われたカー将軍についてはだ。彼等もその耳に話を入れていたのである。
 そしてだ。二人のことも聞いていたのだった。
「メギド王子とキメラ王女も」
「和解して認め合って夫婦になったけれど」
「結構直情的だし」
「カー将軍にも結構言われてたんじゃ」
「聞こえているぞ」
「しっかりとね」
 二人もそれを聞き逃さない。むっとした顔で戦隊の面々に話す。
「我等は生き延びそのうえでジャシンカの再興に勤しんでいたのだ」
「ずっとね」
「もう三十年近く経ってますけれど」
 ダイナマンとの最終決戦からだというのだ。
「その間ずっとですか」
「地下で」
「そうだ、ずっと頑張っていた」
「私達もね」
 そうして歳月を過ごしていたというのである。そしてだ。
「この度遂に下地ができたからだ」
「こうしてね。来たのよ」
「そして新たな人材を今集める」
「それじゃあね」
 二人はこう話した。するとだ。
 敵の面々はだ。誰も断ることなく言った。
「よし、地下とかそういうのは慣れてるし」
「それなら是非」
「行くか」
「ジャシンカに」
 誰もが笑顔で頷く。これで話は決まった。
 メギドとキメラはそれを聞いてだ。それぞれ満足した顔で述べる。
「それでは今からだ」
「一緒に行きましょう」
「それじゃあね」
「ちょっと行って来るから」
「また会いましょう」
 フラビージョにウェンディーヌ、それにシズカが明るく戦隊の面々に手を振る。
「私達の理想国家作るからね」
「今からね」
「次に会う時を楽しみにしておきなさい」
「一応楽しみにしてるけれど」
「けれど」
「なあ」
 しかしだった。戦隊の面々は三人の言葉には首を傾げさせるのだった。
 そのうえでだ。こう言うのだった。
「この連中に国家運営が本当にできるのか?」
「ジャシンカだってカー将軍いなくなったらすぐに崩壊したし」
「しかも復興に三十年近くかかってる人達だし」
「どうなのかな」
「見ているがいい」
「一人一人では頼りにならなくても」
 メギドとキメラは悪役だったとは思えないまでに正論を話してみせる。
「皆で力を合わせればだ」
「できないことはないわ」
「じゃあ勝手にするブラ」
 ブラキオサウルスが実に素っ気無く言葉をかけた。
 
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