ヘタリア大帝国
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TURN54 ハワイの酋長その一
TURN54 ハワイの酋長
ハワイは陥落し太平洋軍は駐留をはじめた。その中でだ。
東郷はまずはフィリピンと会った。彼は日本と共にフィリピンの前に来て話した。
「ここに来た理由はだ」
「うん、僕にそちらに入って欲しいっていうんだね」
「太平洋軍にな。いいか?」
「まあね。本土はもうそっちだし」
既にマニラ2000は占領されている。このことは否定できない。
「それに独立もだよね」
「ああ、ガメリカと同じくな」
「保障してくれるね」
「勿論だ。保障する」
「それじゃあ。僕としてもね」
フィリピンは特に悩むことなく東郷の言葉に頷いた。そしてこう答えた。
「それでいいよ。じゃあこれからはね」
「宜しくお願いします」
日本が応える。こうしてフィリピンは太平洋軍に加わることになった。
彼の加入はつつがなく収まった。だが。
イザベラはきつい顔でこう東郷に言った。
「お断りします」
「そうか。それならだ」
「拷問の類にも屈しないのであしからず」
イザベラは腕を組みきつい顔で答える。
「私はあくまでガメリカ軍人です」
「ではだ」
「何をされるおつもりですか?」
「それでいい。君を捕虜、将官の待遇で受けよう」
「拷問等はされないのですか?」
「それともされたいのか?」
東郷はあっさりとした感じでイザベラに返した。
「君が望むのならそのサービスも用意するが」
「いえ、いいです」
流石にそれは断るイザベラだった。
「では私はこのまま」
「気が変わったらまたな」
「祖国さんにでも言われない限りはありません」
彼女の祖国であるアメリカにだというのだ。
「そういうことであしからず」
「ではな」
イザベラは今は加わらなかった。そして中帝国でも。
ハワイでのガメリカの敗北を受けて皇帝は苦々しい顔で中国兄妹と軍事顧問であるキャヌホークに対してこう言っていた。
「まさかとは思ったがな」
「申し訳ありません」
キャヌホークが頭を下げて皇帝に謝罪の言葉を述べる。
「我々が至らないばかりに」
「貴官が謝る必要はない」
皇帝は憮然としながらもそれはいいとした。
「だがこの敗戦でだ」
「こちらからの反攻作戦はですか」
「中止しよう」
皇帝はこの作戦についてはこう述べた。
「今はな」
「また次の機会にですか」
「ガメリカが反撃に出てからだ」
その時に反攻作戦を行なおうというのだ。
「今は仕掛けても敗れるだけだな」
「お言葉ですが」
その通りだとだ。キャヌホークも答える。
「日本も強いです。ですから」
「この状況で仕掛けるのは愚だな」
「その通りです。機を待ちましょう」
「それではな。それでキャヌホーク中将」
皇帝は彼の氏名と階級をここで口にした。
「貴官に本国への帰還要請が出ているそうだな」
「ゲイツランド防衛艦隊の司令官に任命されました」
「では間も無くこの国を後にするか」
「申し訳ありませんが」
参謀格である軍事顧問がいなくなる、中帝国が反攻作戦を執れない理由はここにもあった。
「戦局が好転すれば戻ってきますので」
「ではその時にだな」
「はい、反攻作戦に移りましょう」
「わかった。それではな」
皇帝も不機嫌であるがそれでも頷いた。そして今度は中国兄妹に対してこう命じたのだった。
「では今はだ」
「軍を整えるあるな」
「その時に備えて」
「何時でもそれに移れる様にしてくれ」
こう命じたのである。
「そうする様にしてくれ」
「わかったある。それでは」
「今は機を伺うある」
こうして中帝国は反攻作戦に移らず今は待つことにした。皇帝はキャヌホークの送別の宴も開き彼を送った。中国兄妹はその宴の後でキャヌホークにこう話した。
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