髑髏天使
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第六十話 最終その七
「その全てに戻すのだ」
「貴様等の考え、いや本能は聞いている」
髑髏天使が言い返す。
「しかしだ」
「それは受け入れないか」
「だからこそここまで来た」
こう神に言い返すのである。
「それでなのだ」
「そうだな。それは先程も聞いた」
「話がまとまらないのはわかっている」
それもだと言う髑髏天使だった。そしてだ。
両手に持つ剣を構える。そのうえで神と対峙する。
神はだ。また言った。
「ではだ」
「ではか」
「貴様等の相手をしよう」
神は感情のない声で話す。
「そのだ。貴様等のだ」
「さて。では最後の戦いです」
百目も話す。
「それをはじめましょう」
「いよいよじゃな」
「そうだね」
バーバヤーガとクマゾッツも言う。
「この戦いで終いじゃ」
「当分戦うことはないね」
「私がここで敗れることがあれば」
どうなるか。神も話す。
「千年は復活しない」
「千年。短くてだな」
ヤクシャがその年数について述べた。
「長ければ一万年だな」
「それ位になるか」
その辺りの年数だとだ。神は述べた。
「どちらにしろ貴様等の感覚では長いな」
「俺はその頃には生きてはいない」
髑髏天使がこう述べた。
「人間である俺はだ」
「そうだな。生きていないな」
「しかしだ」
それでもだと話す髑髏天使だった。
「貴様が。貴様等混沌の神々がいない間はだ」
「その千年か一万年か」
「その間人類は貴様等の脅威を感じなくて済むな」
「そうなる。我々はいないのだからな」
「話は聞いた」
ここまでだ。聞いたと返す髑髏天使だった。
「ではだ。ここで戦い勝利を収めだ」
「混沌の脅威を取り除くというのだな」
「そうさせてもらおう」
その闇の渦を見据えての言葉だ。
「では。行くぞ」
「戦い。私の戦いはだ」
「どうして戦うというのだ」
「鏡だ」
それだとだ。神は一言で言って来た。
「それが私の戦い方だ」
「鏡か」
「私は鏡だ」
また言う神だった。
「その鏡の戦いを見せよう」
「鏡の戦いか」
「というと」
今度は死神と目玉が話す。
「私達自身が相手になるのか」
「そうなるのかな」
「私はその対称全てを映し出しだ」
そのうえでだというのだ。
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