DQ3 そして現実へ…~もう一人の転生者(別視点)
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女の又の力と書いて『努』
私の隣では、愛しいウルフちゃんが静かな寝息を立てて目を閉じている。
私は愛する彼の腕の中で、愛しさに包まれながら目を覚ます………どころじゃねーぞコラ!
めっちゃ痛い!
何処がって、○○○がだ!
もぅ、ごっさ痛い!
エロゲとかエロ漫とかだと、直ぐに気持ちが良くなるみたいに描かれてるが、あんなの嘘ッパチだ!
ほんと、ものごっつ痛い!
責任者呼んでこい!
ぶっ飛ばさないと気が済まないぞ!
もうアレだ…お父様流に言えば、ものっそい痛い!
快楽の末、絶頂たワケではない!
激痛に耐えきれず、失神しただけだ!
自分一人だけスッキリして、スヤスヤ眠る男が憎い!
昔、クラスの男子が言っていた事がある…
『死体と遺体の違いって何だ?………男はしたい!女はいたい!』
当時聞いていた時は、馬鹿な餓鬼共だと思い、心で唾を吐き付けてたけど、今だったら殺してる!
もう本当、冗談抜きで…
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{不適切な表現が多々含まれましたので、省略させて頂きます}
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私は○○○が痛くてどうしようもないのだが、取り敢えず起きて服を着る。
するとウルフちゃんも目を覚まし、よたよたしている私を見て心配そうに声をかけてくる。
「マリー…大丈夫?…その…俺、初めてだったから…加減が分からなくて………大丈夫?」
やぁ~ん♥
そんな子犬みたいに瞳を潤ませて見つめられたら…
「うん。痛いけど大丈夫よ。だって私ウルフ様の事が大好きだから♡」
って、言うしか出来ないじゃないのぉ~!
私は着かけの服をそのままに、ウルフちゃんの首へ腕を回しキスをする。
うん、まぁいいや。ウルフちゃんが可愛すぎるから許しちゃう!
取り敢えず許した物の○○○は痛い!
朝食を食べようと、皆さんが集まる食堂へと赴くのだが、どうにもぎこちない歩き方になってしまう…
がに股でよちよち歩く姿は情けない限りだ!
みんなにばれちゃうだろうなぁ…
からかわれたら恥ずかしいなぁ…
しかし予想に反して誰も何も言って来ない。
お父様も気付いてはいるのだろうが、気を使って言ってこない。
色恋事に精通している親というのは、こう言う時にありがたい!
しかし例外もいる!
無論それは兄だ!
私の不自然な歩き方を見て、血相を変えて近付き心配してくれている…
私の事を思ってくれているのはありがたいが、いい加減気付いてほしい…
だが、この男には無理な話だろう…
周りを見ると、哀れみの表情でこちらを見つめている…無論、その哀れみは私に対してでは無い!
「もう、お兄様はしつこいです!デリカシーがなさ過ぎます!」
耐えられなくなった私はヒステリックに叫び、その場から逃げ出した。
ともかくその場に居たくなかったので、元ヒミコの屋敷脇にある、林の中へと逃げ込んだのだ。
ともかくあの場に居るのが耐えられなくて、こんな所へ逃げてきたけど…
う~ん…逃げたら逃げたで戻りづらい…
まぁ、ほとぼりが冷めるまで此処で静かに座ってよう…
動き回ると○○○が痛むし…
「マリー…大丈夫?」
木の根元にもたれ、体育座りをして俯いていると、心配げにウルフちゃんが声をかけてきた。
わざわざ私を捜しに来たみたいだ。
もしかして私ってば愛されちゃった!?
いや~ん!坊やってば、お姉さんの魅力にメロメロ!?
こりゃヨダレが止まりませんね!
私はウルフちゃんの首に抱き付き、熱烈なキスを味わっている。
誰も居ない…多分、周りには誰も居ない林の中で、私はウルフちゃんの唇を味わい続ける。
「………っんは………マリー、ゴメンね。俺が守らなきゃいけないのに…ゴメンね」
ウルフちゃんは私を見つめながら何度も謝る。
「ううん、いいのよ。お兄様はああ言う人だから…分かってはいるから…諦めるしかないの!」
ウルフちゃんは、先程まで私が座っていた根元に座り、膝の上に私を座らせ抱っこする。
背中に彼の温もりを感じ、私は幸せを噛み締める。
こんなに愛されちゃうなんて…美少女は得よねぇ~!
「俺はもっと強くなるよ!剣術の腕前だけではなく、朴念仁の義兄から君を守れるくらいに!」
「うん。ありがとう…でも、お兄様は強敵よ!」
「大丈夫!俺の目標はマリーのお父さんだから!あのレベルに到達すれば、ティミーさんなんかは目じゃないでしょう!」
う~ん…あの域に達せられるのは、正直困りものね…
暫くの間、この世の幸せを堪能してからお父様達の元へと戻ったら、お母様にマジで泣き付くお父様の姿を目の当たりに!
「いったい…何が起きたのでしょうねぇ?」
あまりにも理解不能な状況に、思わず私は呟いた。
「さぁ…分かんない?」
勿論ウルフちゃんも分かるわけない。
おおまかに話を聞いて分かった事は、お父様でもお兄様の朴念仁ぷりには勝てないのだという事だった…
恐ろしい子…
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