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スーパー戦隊総決戦

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第十一話 聖杯の場所その四

「デズモゾーリャの地図もわかりにくいが」
「この世界の地図もわかりにくいな」
「そういえば我等はどうしてこの地球に来た?」
「さて」
 マンバルバとサーガインも知らないというかわからないことだった。
「気付いたら辿り着いていたな」
「そうだったな」
「僕ちんもそうだったよ」
 サタラクラにしてもそれは同じだった。
「まあ今回もそのうち辿り着けるから気にしなくていいよ」
「だといいがな」
 十蔵は一人真面目である。
「ここは桜井だな」
「桜井?」
「何処そこ」
 殆どの面々がその地名を聞いてもわからなかった。
「聞いたことないがな」
「一体」
「一応明日香には向かっていますね」
 わかったのはロンだった。
「安心して下さい。このまま歩いていけばいけます」
「というよりか歩いていくのか?」
 シタリが言うのはこのことだった。
「このまま」
「そういえば何で俺達電車に乗ってないんだ?」
「自然に歩いてるけれど」
 ヤバイバとツエツエは実際にそうしたことも何故かわかっていなかった。
「バスとか見つけないか?」
「そうした方が早いわよ」
「その前にここから出ることですね」
 ロンはこう言っても何もしない。
「バス停を見つけて」
「じゃあまずは外に出て」
「それからだよな」
「そうよね」
 こう話してだった。とにかく山を出ようとする。しかしだった。
 道を進めば進む程迷う。わかっている面々も何も言わない。十蔵もロンも何も言わない。まさに悪循環であった。
「暗くなってきたでおじゃるよ」
 ケガレシアは次第に見えなくなっていく周りを見ながら述べる。
「どうするでおじゃる?このままでは遭難でおじゃる」
「そうだな。とりあえずはテントでも出すか」
「そうだな」
 クエスターガイとレイはかなり慣れたものだった。
「今日はそれでキャンプだ」
「そうするとしよう」
「左様ですな。幸い食べ物はあります」
 アクマロにしろ何も言わない。実は彼は道はわかっている。
「カレーを作ってそれで楽しくしますか」
「何時の間に食材や野菜があったのだ?」
 ガジャが言うのももっともだった。
「買った覚えはないが」
「気にしないことです」
 アクマロはこの疑問はかなり強引に誤魔化した。
「それじゃあ今からカレーを」
「そうだな。食うとするか」
 リュウオーンも頷く。彼等はそのまま能天気に山の中でキャンプに入った。彼等が明日香に辿り着くのはかなり先になりそうな話であった。
 戦隊の面々の方が先に明日香に辿り着いた。山の中に様々な遺跡や歴史を思わせるものがある、落ち着きと学問が共存している世界だった。
 その世界に入った彼等は。まずは空いている場所に全員で座って弁当を食べていた。そうしながらこれからのことを話していた。
「明日香に着いたけれどな」
「連中はまだ来ていないし」
「それでもどうなんだ?」
「聖杯の場所はまだ調べてないし」
「まずはそれから?」
「そうだよな」
 こんな話をしながら弁当を食べている。見ればそれはどれもコンビニ弁当だった。皆でそれを食べながらそのうえで話をしているのだ。
「しかしこの弁当な」
「美味いよな」
「そうよね」
 しかも話は弁当の話に移っていた。
「サンドイッチもいいし」
「もう一つずつ欲しいような」
「そんな感じだよね」
 聖杯のこともこれからのことも今はあまり考えていない。とりあえず食べることだけを考えている。実に気楽ではある。
「ハンバーグ弁当もいいし」
「唐揚げもいいわよ」
「ハムサンドも」
「それでデザートは?」
「オレンジあるわよ」
「あと林檎も」
「クレープも」
 そうしたものが出されていく。
 
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