ハッピークローバー
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第百六十話 大きくなりたいその四
「大きくなり過ぎるとね」
「実際ラガーマンの人達って筋肉の塊よね」
一華が見てもだった。
「オールブラックスとかね」
「ニュージーランドのね」
「もう大谷選手よりも背が高い人一杯いて」
そうであってというのだ。
「本当に全身筋肉で」
「戦車みたいよね」
「ええ、そうなっていてね」
それでというのだ。
「物凄いわね」
「そうなって尚更ね」
「あちこち狭くなるわね」
「大隈重信さんもね」
明治の政治家であり教育者である彼もというのだ。
「体格で困っていたらしいし」
「あの人一八〇以上あったのよね」
「歴代総理で一番大きくて」
その背丈はだ。
「当時の平均身長をね」
「頭一つ越えてたのよね」
「それでね」
そうした体格でというのだ。
「お風呂に入るにも」
「狭かったのね」
「そうだったのよ」
実際にそうした話が残っている。
「あの人は」
「大き過ぎて」
「当時は尚更ね」
「大きかったのね」
「巨人だったみたいらしいわ」
このことは残っている写真でもわかることだ、兎角大隈重信という人は当時では桁外れに大きかったのだ。
「何でもね」
「巨人だったのね」
「そうだったみたいよ」
「そういえばね」
一華はかな恵の話を聞いて言った。
「昔の日本人の平均一五五位よね」
「大人の男の人でね」
「私位ね」
まさにというのだ。
「それだと」
「そうよね」
かな恵も確かにと頷いた。
「はっきり言えば」
「それ位って小さいわね」
「食べてるものの関係でね」
「栄養が足りないから」
「だからね」
かな恵はそれでと話した。
「伊藤博文さんもそれ位だったらしいわ」
「私と同じ位だったの」
「そうだったのよ」
「小さいわね」
「今だとね」
「前にもこんなお話したけれど」
一華はそのことも思い出してかなに話した。
「昔の日本人はそうだったのね」
「栄養摂取が今より、だったから」
「お肉も牛乳もなかったし」
「だからね」
「そうよね」
「だから私は」
かな恵は今度は自分のことを話した。
「昔の日本だとね」
「ああ、かな恵位あったら」
富美子も話した。
「昔の日本人だとね」
「男の人でも大きいわね」
「そうよね」
「もうね」
それこそとだ、かな恵自身も言った。
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