ドリトル先生の長崎での出会い
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第十幕その六
「実はね」
「その辺りもきになるね」
「蝶々夫人について考えると」
「ついついね」
「そうだね、それじゃあね」
先生は皆にあらためて言いました。
「これからね」
「大浦天主堂行こうね」
「是非ね」
「そうしようね」
「これからね」
こうしたお話をしてでした。
先生達は大浦天主堂に入りました、そしてお祈りをしようとしたら礼拝堂のその前に女の人がいました、その人はといいますろ。
「あの人だね」
「そうだね」
「先生が前に擦れ違った」
「あの人だね」
「着ている着物も同じだし」
「あの人だね」
「間違いないよ」
先生ははっきりとわかって言いました。
「あの人だよ」
「奇遇だね」
「こんなところでお会いするなんて」
「本当にね」
「全くだよ」
先生も少し驚いています。
「人と人の出会いはわからないね」
「全くだね」
「そう言うしかないね」
「つくづくね」
「これまでも思っていたけれど」
それでもというのでした。
「神様の奇跡のね」
「最たるものだよね」
「思わぬところで思わぬ人と出会って」
「それが人生を変えたりするから」
「だからね」
「もう不思議とかしかね」
その様にというのだ。
「言えない出会いが多いね」
「そうなんだよね」
「人と人の出会いってね」
「そうしたものがあるよね」
「奇跡みたいな」
「そうしたものがね」
「そうだね、奇跡はね」
それはというのです。
「この世にあってね」
「それは神様がもたらす」
「そうだよね」
「そうしたものよね」
「本当にどうしてかわからない位の出会いってあるから」
「人生さえ変える様な」
「神仏はいないという人はね」
それこそというのです。
「まず人と人の出会いからだよ」
「考えるべきだよね」
「それがどれだけ不思議なことであるか」
「そしてそれに何があるか」
「そのことをね」
「そうした存在を信じることが出来れば」
神仏をというのです。
「それだけで間違えることが減るしね」
「そうだよね」
「神様も仏様も信じないでね」
「自分の力だけで生きていくっていっても」
「間違えること多いね」
「そう言っている人で僕は見たからね」
先生は残念そうに言いました。
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