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猫とも仲よしで

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第一章

               猫とも仲よしで
 国咲家の愛犬ふわりは賢く優しい性格だ、そして誰とでも仲よくなれるがこの時国咲家には親戚が来ていてだ。
 その親戚は猫、白と黒の雄猫を連れてきていたがその猫ともだ。
「ワンワン」
「ウニャア」
 一緒に遊んでいる、それだ。
 そのふわりと猫を見てだ、国咲家の息子洋介は言った。
「誰とでも仲よくなれるな」
「ふわりはな」
 一家の父で工事現場の作業員をしている文太が応えた、今は一家で親戚と一緒に寿司や刺身を食べて飲んでいる。
「そうだな」
「あれだよな」
 洋介は父に言った。
「犬って本来はな」
「ああ、猫とはな」
「相性悪くてな」
「顔を合わせるとな」 
 そうなると、というのだ。
「喧嘩するよ」
「そうだよな」
「だからな」
 それでというのだ。
「こうはな」
「仲よくならないよな」
「普通はな」
 そうだというのだ。
「特に気が強い犬や猫だとな」
「攻撃するよな」
「けれどな」
 それがというのだ。
「この猫は大人しい性格だな」
「そうだよな」
「だから別にな」 
 これといってというのだ。
「ふわりにちょっかい仕掛けないしな」
「ふわりもそんなことしないしな」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「別にな」
「喧嘩しないんだな」
「それでな」
 そのうえでというのだ。
「仲よくな」
「遊べているんだな」
「ふわりだとな」
 父はビールを飲みつつこうも言った、缶ビールのそれを自分のコップに注ぎ込んでそのうえで飲んでいる。
「猿でもな」
「仲よくなれるか」
「むしろな」
 寿司、鮪の握りを食べている息子に話した。
「犬はな」
「猿と仲悪いよな」
「犬猿の仲っていうだろ」
「ああ、そう言うな」
「それで実は猿は河童とも仲が悪いんだ」
「そうなのかよ」
「俺は子供の頃川で河童見たけれどな」
 この妖怪をというのだ。
「犬は河童ともだよ」
「仲が悪いんだな」
「この三つはな」 
 犬と猿と河童はというのだ。 
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