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先生と助手が仲良すぎて嫉妬されるお話

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第三話 風紀委員会トップに嫌われる

ヒナ「えへへ//」

アコ「よそ見しないでください?」

ニコニコしながらそんなことを言ってくる。怖いでは無いか、まぁよそ見した自分も悪いのだが

「うーん...」

アコ「どうしました?」

「いや、これ...」

そこにはさっきから捌いている請求書と何ら変わりない似ている物だが、どこか違和感を感じた

アコ「? これのどこが変ですか?」

「いやー、なんというかねぇ...そのー...」

「勘?といいますか...」

アコ「はぁ?」

呆れられてしまう、当たり前だ。けど俺の勘が言っている、怪しいと。

「これ、保留とかってできたり...」

アコ「出来るわけないじゃないですか」

ですよねー。うん知ってた。まぁ後悔するのは俺じゃないしいっか。

それから2時間ほど作業していただろうか。先生がこっちに来て話しかけてきた。

先生「2人ともお疲れ様、休憩にしようか」

アコ「はい」

「分かりました」

ヒナ「アコ、あれ持ってきて」

アコ「はい委員長」

先生「ん?あれってなに?」

ヒナ「えへへ//ひみつ//」

先生「もー笑」

あぁ幸せそうだな。なんだか羨ましい。いかんいかんそんなこと考えるな。私は生徒と恋愛なんかしないんだ...

アコ「持ってきましたよ委員長」

ヒナ「ありがとうアコ」

先生「ん、これは!」

先生「宗国堂の卵カステラじゃないか!」

ヒナ「えへへ//先生と一緒に食べたくて//」

宗国堂?もしかして地元で有名な?キヴォトスでも有名なのか?

「あの...もしかして宗国堂ってあの宗国堂ですか?」

先生「ん?多分そうだと思うよ」

「それなら私の地元で有名ですよ」

先生「えっそうなの!?」

ヒナ「…」

水を差すように割って入ってしまったからか、ヒナさんから冷たい視線が送られる。

先生「え!じゃあ三隈君の地元ってあそこなの!?」

「え、えぇそうです」

先生「いやー!驚いたよ!私、昔一回だけ行ったことがあってねぇ...」

ヒナ「せんせ?助手さんも困ってるから」

先生「え?あぁごめん熱くなりすぎちゃった...」

「いえ、別に...」

ヒナ「じゃ、食べましょ!」

そうして行政官さんが4等分に分けてくれる。...なんだか私のだけ小さい気がする...
いや、ありがたく貰っておいて文句を言う訳では無い。ただ、なんか小さい気がするってだけで...

先生「わーい!いただきます!」

ヒナ「ふふっ...先生ったら子供みたいね」

先生「ん?そう?」

ヒナ「もう、そんな大口で食べない」

先生「えへへ、ごめんごめん」

先生「うん!美味しい!」

ヒナ「そう?良かった」

あぁ、なんだか見せつけられてる気がする。先生も先生だ、私が目の前にいるって言うのにイチャつくのもどうかと思う。

「うん、美味しいです」

アコ「そうですか?それは良かったです」

行政官さんが代わりにニコニコで答えてくれる。けど目が笑ってない、目が笑ってないぞ!

それから皆食べ終わり、先生と私は帰り支度をする。

ヒナ「先生...もう帰るの?」

先生「うん、また来るから」

ヒナ「ほんと?約束だよ?」

先生「うん、約束」

ヒナ「えへへ!」

私は無言で支度を終え、先生のエスコートをする。

先生「あぁ、ごめんね」

「いえ、これも助手の仕事ですので」

ヒナ「...」

やっぱり冷たい視線を送ってくる。何かしたかなぁ?

先生「じゃあね!ヒナ!」

ヒナ「うん!またね!」

そういって私と先生は風紀委員会の庁舎を後にする。

~~~帰りの車の中~~~

先生「ごめんね、目の前であんなイチャついちゃって」

「いえいえ、大丈夫ですよ。」

大丈夫な訳ないだろ。こっちは委員会の2人から冷たい視線を向けられて悲しかったんだぞ!
だが、そんな事を口にする訳には行かない。

「それよりも、随分と仲がよろしいんですね」

先生「あぁ、そうだね」

その後はヒナさんとの馴れ初めや他の生徒のことも聞かされた。

はぁ、まったくこの人は...
話を聞いた感じ自分がモテていることに気づいていない。
それでは余りにも生徒たちが可哀想だ。

「はぁ...」

先生「ん?どうしたの?」

「いえ、なんでもありません...」 
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