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世界の礎

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第五話 ナイル川その二

「砂糖も燻製や干し肉も売っている」
「そして手芸品もですね」
「今は陶器も造っているが」
「それも売っています」
「だからだ税は安くな」
 そうであってというのだ。
「これからもそうする、我々は他の国とは違う」
「豊ですね」
「米もジャガイモもありな」
「砂糖も綿も絹もあるので」
「紙もな、豊かならだ」
「税は安く」
「それでいいのだ。貧しいからだ」 
 そうであるからだというのだ。
「税も重くしないとな」
「やっていけないですね」
「そうだ、豊かになることだ」
 そうであれというにだ。
「そうすれば税もだ」
「安くなり」
「民も楽になる」
「豊かになれば」
「それでさらに豊かになる為にだ」
 義青は話を続けた。
「さらに出すものがある」
「それは何でしょうか」
「クローバーだ」
 この草だというのだ。
「それを地に拡げる」
「クローバーというものを」
「小さな野草でな、これは痩せた土地にも生え」
 そうしてというのだ。
「緑で満たし土地も肥えさせる」
「そうした野草ですか」
「だからだ」
 そうであるからだというのだ。
「今度はな」
「それを出して頂けますか」
「それと向日葵や胡麻もだ」
 こうしたものもというのだ。
「植える、向日葵や胡麻の種は食べられるしだ」
「食べられますか」
「油も採れる」
 こちらもというのだ。
「油は多いに越したことはないからな」
「そうしたものから生み出すのですね」
「そうしていく、そして既に魚の脂から蝋を生み出しているが」
 それと共にというのだ、義青はその脳裏に海を思い浮かばさせそのうえでさらに話をしていくのだった。
「鯨からもだ」
「脂が採れるのですか」
「そうだ、だから鯨を捕らえたならな」 
 そうしたらというのだ。
「脂も採る、また肉もだ」
「食するのですね」
「鯨はあらゆるものが使える」 
 その身体のというのだ。
「骨も皮もな」
「だから全て用い」
「そして糧とするのだ」
「そうしますか」
「いいな、兎角脂もだ」
 こちらもというのだ。
「これからは今以上にな」
「手に入れていくのですね」
「そうする、そして民達が使い他の国にも売りだ」
 そうもしてというのだ。
「我等の富とする、いいな」
「わかりました」
「富は得ていく、そして」
 そのうえでというのだ。
「エジプトに進出するぞ」
「そのエジプトですが」
 ホビットの男が言ってきた、情報大臣のマスである。 
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