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金木犀の許嫁

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第五十一話 自然の知識その八

「間違いよ」
「実は違うね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「その漫画のその主張はね」
「信じたら駄目だね」
「この漫画他にも色々間違ったこと言ってるし」
「他のことでもだね」
「だから信じたら駄目よ」
 西瓜を食べる佐京に話した。
「新聞記者が主人公の料理漫画だけれど」
「ああ、あの漫画だね」 
 佐京は夜空の今の言葉でその漫画がどの作品かわかって頷いた。
「確かにね」
「酷い漫画でしょ」
「言ってることは出鱈目だしね」
 夜空が言う通りにとだ、佐京も認めた。
「しかも登場人物もね」
「酷い人ばかりなのよね」
「もう出て来るキャラが皆」
 それこそというのだ。
「やたら短気で無教養で下品な野蛮人ばかりで」
「何でもないことですぐ怒るのよね」
「そんな人ばかりでね」
「酷いわよね」
「主人公はお店の料理が口に合わないと騒ぐし」
 店内でだ、営業妨害であることは言うまでもない。
「今だとネットに現場の動画出したら」
「炎上するわね」
「そうなるね」
「そんな何もかもが酷い漫画だから」
 そうであるからだというのだ。
「私もね」
「信じたら駄目だって言うね」
「お料理の参考にもね」
 それにもというのだ。
「現代文明嫌いだから」
「参考にならないね」
「インスタント食品や冷凍食品が嫌いだから」
 その作品はというのだ。
「どっちも駄目だって言ったら」
「もうだね」
「やっていけないわよ」
 こう佐京に話した。
「どっちも今の世の中じゃ欠かせないから」
「インスタント食品も冷凍食品も」
「どちらもね、忙しい時とか何もない時とか」
 そうした時はというのだ。98
「すぐにできて食べられるから」
「必要だね」
「チェーン店も嫌いみたいだし」 
 こちらもというのだ。
「もう現代文明自体を嫌っていて」
「否定していて」
「だからね」 
「夜空さん嫌いだね」
「もう読まない様にしているわ」
 そうしているというのだ。
「本当にね」
「そうなんだね」
「ええ、それで」
 そのうえでというのだ。
「今は料理漫画はね」
「他の漫画を読んでるんだ」
「そうなの」
 実際にというのだ。
「サラリーマンの人が主人公の漫画ね」
「博多を舞台にした」
「そう、そのね」
 まさにというのだ。
「その漫画を読んでる」
「そうしてるんだね」
「この漫画レシピも載ってるし」
 このこともあってというのだ。 
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