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金木犀の許嫁

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第五十一話 自然の知識その三

「下手にエイとかゴンズイとか釣ると」
「どっちも毒あるのよね」
「毒針がね、夜釣りじゃなくても」
「お昼でも危ないわね」
「それに下手に海に落ちたら」
「波にさらわれたり」
「鮫だっているし」
 この魚もというのだ。
「瀬戸内でも出るしね」
「人を襲う鮫がね」
「だからね」
「海も怖いわね」
「そうなんだ、海もちゃんとね」
「知識を持っていて」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「行かないと駄目だよ」
「そういうことね」
「海月も危ないし」
 この生きものもというのだ。
「結構ね」
「刺されたら腫れるし」
「毒あるからね」
「海月だってね」
「それにね」
 さらにだ、佐京は話した。
「ウツボとかも怖いから」
「あのお魚狂暴で」
「いきなり飛び出て来て」
 岩場の穴からだ。
「遅い掛かって来て」
「物凄く歯が鋭くて」
「それでね」 
 そのうえでというのだ。
「噛まれたら大怪我するから」
「危ないわね」
「そうだよ、それに海の妖怪もね」
「怖いわね」
「長崎の方なんかはね」
「多いっていうわね」
「磯女とかいるし」
 この妖怪もというのだ。
「他にもね」
「怖い妖怪がいるわね」
「そう、そしてね」
 佐京はさらに話した、こうした妖怪の知識も彼等が通っている八条学園は妖怪の話が非常に多く二人も聞いているのだ。
「そうした妖怪にもね」
「注意しないとね」
「特にね」
「特に?」
「俺は船幽霊がね」 
 この悪霊がというのだ。
「怖いよ」
「ああ、船を沈めるのよね」
「柄杓渡してくれって言ってきて」 
 そしてというのだ。
「そのうえでね」
「渡したら」
「その時はね」
 どうなるかというと。
「その柄杓でね」
「船にお水入れて」
「海のね」
「そうして沈めるのね」
「妖怪っていうか悪霊だけれど」
 船幽霊はというのだ。
「合った人いるらしいし」
「実際に」
「それで言われた通りに底が抜けた柄杓渡したら」
 そうすればというのだ。 
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