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金木犀の許嫁

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第五十一話 自然の知識その二

「用意しておくことだよ」
「お水のことも含めて」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「やっていくことだよ」
「そういうことね」
「あと危険な場所や生きものには近寄らない」
「蝮とか猪とか熊とか」
「本州はツキノワグマでも」
「怖いわね」
「羆よりずっと小さくて大人しいけれど」
 それでもというのだ。
「熊だから」
「熊は猛獣で」
「牙と爪があるし」
 まずはこの二つを挙げた。
「力も強いから」
「怖いわね」
「猪もね」
 この獣もというのだ。
「やっぱり牙があって」
「体重もあるのよね」
「それで凄い速さで突進してくるから」
 だからだというのだ。
「やっぱりね」
「危険ね」
「凄くね」
「山もそうなのね」
「そうだよ、あとね」
「あと?」
「山は他にもいるから」
 こうもだ、佐京は話した。
「海もだけれど妖怪がね」
「いるのね、やっぱり」
「いるよ」
「私達の学校と同じね」
「六甲の山にもね」
「ああ、四つん這いで道を走る」
 夜空はすぐに応えた。
「四つんばあね」
「そうした妖怪もいるし牛女もね」
「いるわね」
「実は四つんばあは走るだけで襲わないらしいけれど」
「追いかけるだけね、車とかを」
「そうらしいし牛女もね」
 この妖怪もというのだ。
「優しいらしいけれど」
「そうした妖怪ばかりじゃないわね」
「海もそうだけれどね」
「怖い妖怪にも注意ね」
「ある山の奥には鳥居か祠があって」
 それでというのだ。
「そこから先はね」
「進んだら駄目なのね」
「そう言われていて若しその先に進んだら」
 その時はというと。
「妖怪っていうか山の神様みたいのがいて」
「遅い掛かって来るとか」
「そんなお話聞いたことあるし」
「山も怖いのね」
「そうなんだ、他にも自然もあるから」
「気を付けないといけないのね」
「そして海もね」
 こちらもというのだ。
「同じだよ」
「そうなのね」
「海も夜吊りなんかしたら」
 その時はというと。 
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