金木犀の許嫁
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第四十九話 忍者の水泳その十一
「だからね」
「それでだね」
「アルバイトするなら」
それならというのだ。
「調理かホールか」
「ファミレスの」
「それかスーパーの店員さんか」
「レジとか品出しだね」
「そうしたことをして」
それでというのだ。
「働いていきたいわ」
「そうしたことで働けたらいいよね」
「そうよね」
「窓拭きや工事現場でもね」
「お仕事なら何でもいいの」
「職業に貴賤なしだよね」
「それはね」
夜空もその通りだと答えた。
「まさにね」
「だからね」
「働けたらいいの」
「俺も嫌いなお仕事あるけれど」
「そうなの」
「あまりしたくないのは浮気調査とか」
そうしたというのだ。
「人のプライベート見る様な」
「探偵さんとか」
「そうしたお仕事はしたくないよ」
そうだというのだ。
「俺としては」
「そうなのね」
「けれど他のお仕事なら」
「いいのね」
「うん、働いてお金を設けられたら」
それならというのだ。
「もうね」
「それでいいのね」
「俺はね」
「そうね、私もね」
夜空もここで言った。
「お仕事はね」
「貴賤なしだよね」
「そう思うわ、どんなお仕事もね」
「必要だよね」
「だからね」
「お掃除がお仕事なら」
白華は清掃業の話をした。
「一体です」
「何処が悪いのかね」
「よく変なこと言う人いますけれど」
真昼にそれでもと話した。
「私はです」
「そうは思わないのね」
「全くです、お掃除しないと」
そうした仕事の人達がというのだ。
「汚いままで」
「どうしようもなくなるわね」
「ですから」
それでというのだ。
「本当にです」94
「そうしたお仕事もです」
「悪いものじゃないわね」
「是非です」
笑顔でだ、白華はこうも言った。
「アルバイト出来るなら」
「したいのね」
「そう思います」
「どんなお仕事でもね」
「立派なお仕事ですよね」
「ヤクザ屋さんでもないと」
それこそとだ、真昼は白華に答えた。
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