金木犀の許嫁
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四十九話 忍者の水泳その七
「子供さんやお孫さんもね」
「そうね」
夜空も言われて頷いた。
「私だってね」
「そんな人が親御さんだと」
「嫌になって」
そうしてというのだ。
「離れるわ」
「そうなるね」
「毒親っていうのよね」
そうした輩が親になればというのだ。
「もう」
「うん、そうだよ」
佐京もその通りだと答えた。
「そうした人はお仕事も育児もしないことが多いから」
「どういう訳か」
「性格がそこまで酷いと」
自分以外の生きもの全てを忌み嫌い徹底して攻撃的である輩はというのだ、佐京は夜空に対して話した。
「もうね」
「お仕事もしないわね」
「遊んでばかりでね」
「育児放棄もするわね」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「ちょっとしたことで怒って」
「暴れるのよね」
「ヒス起こしたりして」
そうしてというのだ。
「喚き散らして。しかも執念深い」
「滅茶苦茶ね」
「そんな人だから」
「まさに毒親で」
「お子さんやお孫さん達も」
彼等もというのだ。
「やがてはね」
「離れるわね」
「だって自分の子供さんだってね」
「自分以外が大嫌いだと」
「大嫌いで」
そうであってというのだ。
「攻撃してくるから」
「お子さんでも離れるわね」
「そうなるよ、そんな人はね」
「犬や猫を飼うどころじゃないわね」
「普通に人ともだよ」
「暮らせないわね」
「協調性もないから」
絶対にというのだ。
「本当に周りに相当いい人がいないと」
「神様や仏様みたいな」
「そんな人でも内心は」
どうかというと。
「かなりね」
「嫌に思うわね」
「絶対にお子さん達をその人に押し付けて」
そうしてというのだ。
「自分は遊ぶから」
「それで問題ばかり起こすわよね」
「そうに決まってるから」
だからだというのだ。
「本当にね」
「家族でも誰でも離れるわね」
「そうなるよ、けれどね」
佐京はそれでもと話した。
「流石にそんな人は稀だよ」
「そうはいないわね」
「いないから」
実際にというのだ。
「普通の人は犬や猫がお家にいたら」
「それだけで嬉しいわね」
「そうだよ」
こう夜空に話した。
ページ上へ戻る