| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生の長崎での出会い

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五幕その四

「日本の弾圧はね」
「ましだよね」
「それも遥かに」
「そうだよね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「遥かにだよ」
「ましだね」
「確かめてしかも棄てるならよし」
「それならね」
「凄くいいよ」
「そうだよ、それでその叛乱を起こした人達が籠った原城に行こうね」
 その城跡にというのです、こうしたお話をしてです。
 皆で電車に乗って島原に向かいます、そうしてでした。
 その城跡に着くとです、皆しみじみとして言いました。
「ここでだね」
「激しい戦いが行われたんだね」
「大勢の人達が命を落とした」
「物凄い戦いが」
「そうだよ、そして小説や映画にもなっているよ」
 先生はこちらのお話もしました。
「ファンタジーのね」
「魔界転生だね」
「物凄い作品だよね」
「柳生十兵衛さんが主人公の」
「物凄い作品だね」
「そうした作品の舞台にもなった」
 そうしたというのです。
「大乱でここでね」
「戦って」
「大勢の人達が命を落として」
「後々まで影響を与えたんだね」
「さっきお話した踏み絵もそこからはじまったしね」
 幕府が行った弾圧もというのです。
「何かとね」
「幕府の政治に影響を与えたんだね」
「島原の乱は」
「そうだったんだね」
「そしてその原因となった悪政を行った」
 そうしたというのです。
「松倉家は取り潰されたよ」
「そうなって当然だよね」
「そこまでの悪政を働いたらね」
「もうね」
「そう、そしてね」
 それでというのです。
「もう一つ悪政を行った寺沢家もね」
「お取り潰しだね」
「そうなったね」
「そのお家も」
「うん、ただ松倉家の藩主さんは打ち首になったけれど」
 それでもというのです。
「寺沢家の殿様はお取り潰しだけで済んだよ」
「そうだったんだ」
「それだけ罪が軽かったのかな」
「まだね」
「そうみたいだね、けれどお取り潰しや自分の行いを恥じたのか」
 それでというのです。
「後で切腹したんだ」
「ああ、日本の自害だね」
「切腹したんだ」
「そうしたんだ」
「そうだったんだ、大きな悲劇だったことはね」
 島原の乱はというのです。
「事実だよ」
「日本の戦争って何処か爽やかだけれど」
 こう言ったのは老馬でした。
「戦国時代でもね」
「確かに首は取られても」
 それでもと言うホワイティでした。
「領民の人達には何もしないのが基本だしね」
「名乗りも挙げ合ったりね」
 トートーはこちらのお話をしました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧