実は高級車

「イギリスのかなり有名な」
「高級車ですか」
「そうなんですか」
「もう車ファン垂涎ものの」
　そこまでのというのだ。
「凄い車なのよ」
「そうですか」
「そんな車だったんですか」
「確かに古くて」　
　そうした型でというのだ。
「年代ものだけれどね」
「凄い車ですか」
「高価な」
「そうよ、だからね」
　そうした車だからだというのだ。
「下手に触ったりしないでね」
「汚したり傷付けたり」
「そんなことはですね」
「とんでもない賠償金請求されるから」　
　だからだというのだ。
「いいわね」
「わかりました」
「気を付けます」　
　二人も真剣な顔で応えた。
「そうした車ならです」
「近寄りません」
「見ているだけにするのよ」
　二人に微笑んで話した、そしてだった。
　三人で弁当を食べ午後も仕事に励んだ、その仕事が終わり。
　二人は帰路についたがその車がまだあって二人で見て話した。
「古いと思ったら」
「実はなのね」
「高級車でね」
「とんでもないお値段がするのね」
「いや、車ってね」
　美祐は佳代に言った。
「高価なものは凄いのね」
「そうよ、安くて燃費のいい車もあればね」
「故障しにくい」
「そうしたね」
「とんでもない高級車もあるのね」
「前に見たフェラーリもそうだしね」
　この車もというのだ。
「他もね」
「あるのね」
「そうよ、けれどね」
　それでもとだ、佳代は美祐に話した。
「私もこの車は知らなかったわ」
「イギリスの高級車って」
「そうはね、いや車も奥が深いわね」
「そうよね」
　二人でこうした話をしてだった。
　一緒に帰った、それから二人はそれぞれ彼女達なりに車の勉強をした。そしてそれなりに車のことを知ったのだった。


実は高級車　　　完


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０２５・１・１８