八条学園騒動記
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第七百八十三話 徴兵制度その十一
「軍隊であって」
「統率の取れた」
「海賊とは違うよ」
「連合軍はね」
「そう、連合軍は軍隊なんだ」
トムは言い切った。
「海賊じゃないんだ」
「むしろ悪い海賊をやっつける」
「そうした人達だよ」
「そうよね」
「だからね」
「一緒にされるとね」
ペリーヌも言った。
「連合市民としてはね」
「怒るよ」
「本当にね」
まさにというのだった。
「あいつ等らしいけれど」
「特にお貴族様達ね」
「あいつ等ってね」
エウロパの者達はというのだ。
「連合っていうとね」
「すぐに野蛮って言うね」
「決め付けて」
そうしてというのだ。
「やたらね」
「言うんだよね」
「野蛮ってね」
「僕達の何処が野蛮か」
そもそもとだ、トムは言った。
「一体」
「全然よ」
「そうだよ、むしろね」
「文明的よね」
「文明人だよ」
連合市民はというのだ。
「完全にね」
「その通りね」
「むしろ野蛮なのはね」
トムは逆にと言った。
「エウロパの連中だよ」
「帝国主義時代とか見ると」
「そうだよ」
全くと言うのだった。
「あいつ等がね」
「野蛮よね」
「十字軍だってね」
「野蛮で残虐でね」
「自分達以外は認めなくて」
そうであってというのだ。
「やりたい放題の」
「野蛮人共よね」
「そんな連中だから」
それ故にというのだ。
「もうね」
「どっちが野蛮かっていうと」
「エウロパだよ」
自分達連合の者達でなくというのだ。
「そうなるよ」
「その通りよね」
「全く以てね」
それこそというのだ。
「心外だよ」
「あいつ等に野蛮って言われるのは」
「本当にね」
まさにというのだ。
「そうだよ」
「そう言っていいわね」
二人で話す、そしてだった。
トム達は海賊の服のまま海賊のコーナーを見て回った。するとそこに実に面白い場所があったことに気付いたのだった。
徴兵制度 完
2024・10・9
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