星河の覇皇
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第八十七部第五章 外の世界の動きを無視しその六十四
「甘いことばかり言って人気を得る」
「それだけではないですね」
「いい様なことを政策として出すが」
しかしというのだ。
「実現出来ない、するつもりもない」
「そうした輩にはならないですね」
「なりたくない、これもだ」
デマコーヴァもというのだ。
「やはりだ」
「一時的ですね」
「よく言われるのはな、やがて正体を見抜かれ」
「退場させられます」
「劇と同じだ、上手いことを言うだけの詭弁家なぞだ」
そうした役の登場人物はというのだ。
「やがてだ」
「劇の中で正体を暴かれ」
「そしてだ」
「攻撃されて退く」
「そうなっている、シェークスピアに限らず」
そうした詭弁家はというのだ。
「正体がわかる、連合もこれまで多くのデマコーヴァが出たが」
「正体を暴かれていますね」
「全てな、実際に政策を行える座に就くとな」
そうなればというのだ。
「そこでわかる」
「デマコーヴァであることを」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「次の選挙では負ける」
「そうなっていますね」
「人間は間違えるしだ」
そしてというのだ。
「民主政治においてもだ」
「間違えますね」
「騙され間違えて投票するなぞ」
それこそというのだ。
「まさにな」
「常ですね」
「中央政府でもあったしだ」
「各国政府でもですね」
「間違えたことは多い」
一度や二度ではないというのだ。
「そしてだ」
「その都度痛い思いをしました」
「そうだ、幸い民主政治だからな」
「選びなおすことが出来ます」
「悪夢そのものの愚かな政権が生まれても」
連合ではそうした政権を多く出ている。
「しかしな」
「それでもですね」
「選びなおせるからな」
「いいのです」
「そうだ」
そうすればいいからだというのだ。
「だからな」
「それがいいですね」
「民主主義はな、間違えてもな」
「やりなおせますね」
「それが長所だ」
「連合においても」
「人は間違えるからな」
このことを強く認識してだ、キロモトは言うのだった。
「どうしてもな」
「人は完璧ではないので」
「誰もがな」
「ですから時として間違える」
「政治でもな、それでだ」
「デマコーヴァにも騙されますね」
「連合でもな」
過去多くのことから言うのだった。
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