ドリトル先生の長崎での出会い
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第四幕その十一
「使ってはいけないからね」
「そうだよね」
「何があってもね」
「使ってはいけないね」
「絶対に」
「だからだよ」
まさにというのです。
「お互いに使ってはいけないとわかっているから」
「抑止力になっているよ」
「全くだね」
「危険だって皆わかっているから」
「それでお互いに使わなくて」
「抑止力になっているね」
「そうだよ、だからね」
それでというのです。
「使われないけれど」
「若し使われると」
「考えるだけで怖いね」
「そうだね」
「何があろうとも」
「そう、本当にね」
まさにというのです。
「使ってはいけないよ、けれどないならね」
「その方がいいよね」
「やっぱりね」
「抑止力になっているなら」
「それならね」
「その方がいいね」
「そう思うから」
だからだというのです。
「原子力は平和利用のみ」
「そうしないとね」
「世界の為に」
「絶対にね」
「そうすべきだよ」
「皆もそう思うね。素晴らしい力はね」
原子力の様なというのです。
「平和利用すると人類に大きな恩恵をもたらして」
「軍事に利用するとね」
「恐ろしい破壊をもたらすね」
「長崎みたいに」
「そうなるわね」
「だからだよ」
そうであるからだというのです。
「私は平和利用にのみと言うよ」
「そうだね、けれど先生原子力は反対しないんだね」
「よく環境への悪影響が言われるけれど」
「危険が大きいって」
「だから禁止すべきだって」
「そうね」
「私は科学も環境も大事だと思っているからだよ」
だからだというのです。
「だから原子力もコントロール出来ればね」
「それでいいんだ」
「文明が進歩するから」
「それでなんだ」
「そう、どんな技術も同じだよ」
それこそというのです。
「平和に、そしてコントロール出来ればね」
「それでいいんだ」
「原子力に限らずどんな技術も」
「ちゃんとコントロールすればいい」
「それが先生の考え方だね」
「人間に過ぎた技術という意見もあってね」
それでというのです。
「持てあますという意見もあるけれど」
「そうした意見にもだね」
「先生は反対なのね」
「そうなんだね」
「原子力にしても」
「そうだよ、人間はコントロール出来るから」
だからだというのです。
「それでだよ」
「その技術を生み出した」
「技術はコントロール出来るから生み出せる」
「そうしたものなのね」
「実は」
「そうだよ、神様が導いてくれているんだ」
こうも言うのでした。
「コントロール出来る技術を生み出す様にね」
「運命論的だね」
「けれどそうかも知れないね」
「コントロール出来るから生み出せる」
「そうかもね」
「そう、だからね」
それでというのです。
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