ドリトル先生の長崎での出会い
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第四幕その九
「その中でも核兵器が使用されるとね」
「とんでもないことになるね」
「一瞬で多くの命が奪われて」
「広い範囲が吹き飛ばされて焼き尽くされて」
「放射能も放たれて」
「地獄になるね」
「そう、文字通りのね」
まさにというのです。
「地獄になるんだよ」
「そのことがわかったね」
「建物があんな風になって」
「身体があそこまで酷くなって」
「本当に地獄だよ」
「地獄になるよ」
「だからね」
そうした事態を引き起こす兵器だからだというのです。
「絶対にだよ」
「使われてはいけないね」
「戦争が起こっても」
「そうなっても」
「戦争は避けられない時があっても」
それでもというのです。
「犠牲は最低限であって欲しいしね」
「そしてやってはいけないこともある」
「例え戦争でも」
「そのことは覚えておかないとね」
「絶対にね」
「そうだよ」
絶対にというのです。
「そのことを覚えておいて」
「そしてだね」
「二度と使わない様にする」
「人類が」
「そうすることだね」
「そうしないと駄目だよ」
先生は神妙なそして悲しさも含められたお顔で言いました。
「本当にね」
「そうだよね」
「あんなものが普通に使われるとね」
「世界が崩壊するよ」
「何もかもが終わるわ」
「皆そのことがわかっているからね」
だからだというのです。
「これまで使われてなかったんだ」
「広島、長崎の後は」
「あまりにも恐ろしい兵器だってわかったから」
「それでだね」
「そうだよ、使われてわかったんだ」
実際にというのだ。
「原爆、核兵器がどういったものかね」
「どれだけ恐ろしいか」
「使われてはいけないか」
「そのことがわかったのね」
「使われて」
「だから漫画やアニメでもあったね」
創作の世界でもというのです。
「核兵器が使われたらどうなるか」
「あったね、よく」
「日本でもね」
「核戦争後の世界が舞台の漫画とか」
「流行していたわね」
「災害も怖いけれど」
それと共にというのです。
「戦争も怖いものでね」
「それでだね」
「特によね」
「核兵器は恐ろしい」
「そう言っていいね」
「そうだよ、だからね」
それでというのです。
「原爆のことをこの目で学べてよかったよ」
「全くだね」
「とても恐ろしいものを見たけれど」
「学べてよかったわ」
「私達もね」
「そうだね、心から思うよ」
本当に心から思って言う先生でした。
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