金木犀の許嫁
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第四十八話 プールへの誘いその十三
「いいと思うわ」
「白い服は汚れが目立つ」
「このことがね」
どうしてもというのだ。
「困るのよ」
「お洗濯する方の苦労だね」
「どうせ洗うなら」
そうすると、というのだ。
「やっぱりね」
「汚れは全部落とす」
「そうしてね」
そのうえでというのだ。
「完全に奇麗にしたいから」
「だからだね」
「それでね」
そうであるからだというのだ。
「白い服はね」
「あまりいいって思わないんだ」
「どうもね」
そうだというのだ。
「私としてはね」
「恰好の問題じゃないんだね」
「恰好もいいけれど」
それでもというのだ。
「けれどね」
「洗いやすさ」
「それもね」
このこともというのだ。
「問題よ」
「そうよね」
「だからね」
それでというのだ。
「白い服はね」
「夜空さん嫌だね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「いや、下着はね」
佐京に顔を赤くさせて話した。
「白がね」
「好きなんだ」
「実はね」
こう言うのだった。
「ピンクとかね」
「そうだったんだね」
「佐京君には見せてないけれど」
自分の下着はというのだ。
「お洗濯は私がしてね」
「干してるね」
「それで女の子の下着はね」
自分だけでなく真昼と白華のものもだ、夜空は佐京それに幸雄の目を考えて干す場所を別にしているのだ。
「分けてるし」
「俺見たことないよ」
「そうよね、見せるのはね」
自分の下着をというのだ。
「恥ずかしいから」
「分けてるんだね」
「乾燥機にかけてるから」
「それで乾かすんだ」
「そうしてるの」
女の子達の下着はというのだ。
「実はね」
「そうなんだ」
「それで乾燥したら」
乾燥機の中でというのだ。
「出して畳んで」
「なおしてるんだ」
「ええ、けれどね」
「けれど?」
「やっぱり結婚したら」
それからのこともだ、、夜空は話した。
「夫婦だしね、気にすることなくね」
「一緒に干すんだ」
「そうなると思うわ」
こう言うのだった。
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