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おぢばにおかえり

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第八十三話 回廊ひのきしんその七十六

「お金のこととか」
「あと恩義もです」
「忘れないののね」
「そうする様にしています」
「確かに新一君恩は忘れないわね」
 言われてみるとです。
「感謝してるし」
「何かしてもらったら」
「そうよね」
「そうしたことは気をつけています」
「それはいいことよ」
 とてもです、本当に。
「それじゃあこれからもね」
「こうしたことはですね」
「ちゃんとね」
「忘れないでいて」
 そしてと言う新一君でした。
「返します」
「そうしていってね」
「恩知らずって嫌いですから」
 こうも言うのでした。
「僕は」
「受けた恩はちゃんと返すね」
「それでそうしたことをしてくれた人は褒めます」
 そうもするというのです。
「絶対に」
「新一君仰木さんの布教所の人だけれど」
「仰木さんにはいつもお世話になってますし」
「奥さんにもよね」
「ですから」
 それでというのです。
「仰木さんも悪く言わないですね」
「そうよね」
「それとおばちゃんにポポちゃんも」
 新一君の大叔母さん達もというのです。
「滅茶苦茶可愛がってもらってますから」
「お祖母さんが四人いるっていう位に」
「悪いことなんて」
 絶対にというのです。
「言わないですよ」
「いいことしか言わないわね」
「それで何かあったら」
 その時はというのです。 
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