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星河の覇皇

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第八十七部第五章 外の世界の動きを無視しその四十七

 ネットでもこれといって話題になっていなかった、政治的な話題は連合内部のことが九割程になっていた。
 それでネット民達も掲示板やチャット等で話していたが。
「中央政府もいい加減止まれ」
「もう充分だろ」
「権限はあれ位でいいだろ」
「これ以上は駄目だ」
「各国政府が正しい」
「反撃に転じろ」
「そして中央政府から権限を奪い返せ」 
 こう書き込まれるのだった。
「連合は各国分権だ」
「各国の権限を守れ」
「中央政府の横暴を許すな」
「もうこれ位にしろ」
「各国政府は巻き返すべきだ」
「連合の伝統を守れ」 
 分権派はこう書いた、そして。
 集権派もだ、こう書いた。
「もっと中央政府は強くあるべきだ」
「権限を強化しろ」
「まだ足りない」
「もっと拡大するんだ」
「各国政府を抑えろ」
「強力な中央政府であるべきだ」
「これで止まるな」
 こう書いていくのだった。
「強い中央政府だ」
「折角その流れになっているんだ」
「だったらもっとやるべきだ」
「只でさえ中央政府が弱くてまとまりがなかったのに」
「それでもな」
「もっとだ」
「もっと動くべきだ」
 こう言うのだった、その状況を見てキロモトは言った。
「今はな」
「中央政府とですね」
「各国政府がだ」 
 こう八条に話した。
「衝突する時に入った」
「連合の歴史でもこれまであった」
「それも多々な」
 その千年の歴史の中でというのだ。
「綱引きがはじまった」
「中央政府と各国政府の」
「こうなるともう話題はな」
 連合の政治のそれはというのだ。
「その衝突ばかりでな」
「後は貿易や経済のことで」
「およそ連合の中だけでだ」
「話が独占されて」
「外のことはな」
 とてもというのだ。
「目が向かない」
「エウロパのことも」
「そして君が今注視しているな」
「サハラのこともですね」
「そうだな」
「もうまるで」
 八条はキロモトに話した。 
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