ハッピークローバー
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第百五十四話 仮面その三
「どうしてもね」
「そのことはな」
「鳴海っちもお酒好きだしね」
「ああ、だからな」
それでというのだ。
「お酒に合わないのがな」
「困るのね」
「逆に二日酔いにいいんだよな」
「ルーの中にそうした漢方薬も入ってるから」
だからだというのだ。
「それでね」
「二日酔いにいいよな」
「そうなのよ」
「カレーってそうだよな」
「そうしたこともあってね」
「味もそうでな」
「カレーはね」
かな恵も話した。
「お酒にはね」
「どんなお酒にもな」
「合わないわ」
「そうだよな」
「ただインドでも」
カレー、正確に言うとカリーだが本場のこの国でもというのだ。
「お酒あるけれどね」
「あそこ料理何でもカリーだよな」
「そう、それこそね」
「あっちの連中もそう言ってるしな」
「何十種類もの香辛料を調合して作った」
そうしたというのだ。
「カリーばかりよ」
「もうそれこそな」
「けれどね」
「それでもあっちでもお酒飲むよな」
「ちゃんとね」
まさにというのだ。
「飲んでるわ」
「そうだよな」
「あっちのお酒は詳しくないけれど」
インドの方のというのだ。
「けれどね」
「確かにあるな」
「そう、そしてね」
それにというのだった。
「パキスタンとかバングラデシュはね」
「イスラムの国だからな」
「少なくともね」
「表向きには飲まないな」
「だから問題なしよ」
そうだというのだ。
「お酒飲めなくても」
「そうだよな」
「ええ、ただ本当に日本ではね」
「カレーでお酒はな」
「ないわね」
「そうだよな、お菓子でもな」
「ワインとかが合うしね」
こちらの酒がというのだ。
「一緒に楽しめるけれど」
「カレーはそうはいかないな」
「そこが問題ね」
「俺としてはな」
カレー好きそして酒好きの自分としてはというのだ。
「本当にな」
「そうよね」
「カレーはな」
まさにというのだ。
「そこだけが問題だよ」
「そうなのね」
「ああ、しかしな」
「しかし?」
「飲まない時は食えばいいな」
割り切って言った。
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