金木犀の許嫁
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第四十六話 鯨を食べてその三
「教会の人がどうとかです」
「その人達もいい人ですよね」
「仕組みがどうとかと」
「どうでもいいことをですね」
「見付け出して文句を言って」
そうしてというのだ。
「批評出来る自分が偉いとです」
「思い込むだけですね」
「こうした人は学べません」
幸雄は言い切った。
「決して」
「そうですか」
「賢者は歴史に学ぶと言っても」
ビスマルクが言った言葉である。
「歴史をただ偉そうに言うのではなく」
「自分はどうあるべきか」
「何をしてはいけないかもです」
「学ぶことですね」
「こうした人は学べません」
決してと言うのだった。
「何があっても」
「それで変わらないですね」
「誰が何をしても何を言ってもです」
「変わらないで」
「どんな本を読んでもです」
そうしてもというのだ。
「やはりです」
「変わらなくて」
「はい」
そうであってというのだ。
「成長しません」
「そんな人もいますか」
「成長するにもです」
それにもというのだ。
「やはりある程度のものがです」
「必要ですか」
「ですから」
その為にというのだ。
「こうした人はいいものは備わらず」
「成長しないで」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「ただひたすらです」
「堕ちますね」
「そうなります」
まさにというのだ。
「それで、です」
「ああなるんですね」
「今や誰からも見捨てられて」
そうなりというのだ。
「行方知れずです」
「今どうしているでしょうか」
「わかりません、噂では今度は生活保護を受けて」
「生きていますか」
「身体は何処も悪くなく働けてもです」
それでも働かずというのだ。
「今度は税金で、です」
「寄生しているんですね」
「そうしているとか」
「どうにもならないですね」
「こうなっては終わりです」
幸雄は真昼に話した。
「人ですらありません」
「餓鬼ですね」
「誰からもよく言われず世界中から悪く思われ」
そうした有様でというのだ。
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