金木犀の許嫁
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第四十六話 鯨を食べてその二
「全くの白痴とです」
「言っていいですか」
「はい」
まさにというのだ。
「それに等しいです」
「長生きしても何も経験しないと」
「全く成長しないので」
「同じなんですね」
「いい部分もです」
人のそれもというのだ。
「全くです」
「なくて」
「はい」
そうであってというのだ。
「人としてです」
「どうしようもないですか」
「そうです」
その通りだというのだ。
「流石にこんな人はです」
「そうはいないですね」
「ですが」
それでもというのだ。
「確かに存在していまして」
「それで、ですね」
「私も言います」
「人は生まれた年数じゃないですね」
「兄弟の立場でもなく」
「経験次第ですね」
「そうです、様々な経験を積み」
そしてというのだ。
「また学べばです」
「人として磨かれますね」
「そうです、今のお話の人は本は好きだったそうですが」
それでもというのだ。
「ただ偉そうに批評するだけで」
「学ばなかったですか」
「その本にあるいいものを学び取ってこそです」
「本は読むといいですか」
「常に自分がこの世で一番偉いと思っている人だったので」
だからだというのだ、世の中には訳もなく自分をそうした存在であると勘違いする輩も存在しているのだ。
「本を読むにもです」
「学ばないで」
「読んでいてあれが悪いここが駄目だと」
その様にというのだ。
「偉そうにです」
「批評するんですね」
「そうするので」
だからだというのだ。
「そこにあるいいものはです」
「学び取らないで」
「文句を言うだけです」
「読んでも意味がないですね」
「はい」
まさにというのだ。
「ですから天理教でもです」
「いい部分物凄くありますよね」
「いい宗教だとです」
「幸雄さんも思われますね」
「教えだけでなく人も」
天理教にいるというのだ。
「素晴らしい人達です」
「そうですね」
「ですがいい部分を見ないで」
そうであってというのだ。
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