酔った姉の友達
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第一章
酔った姉の友達
サラリーマンの武内勇雄面長で眼鏡をかけた優しい顔立ちに黒髪を短くさせた長身痩躯の彼は姉の奈保子と同居している、奈保子は丸い童顔で黒髪を短くしていて小柄だが服の上からでもはっきりと目立つ胸と腰を持っている。
今彼は仕事から帰って今日は彼が夕食の当番だったので帰りにスーパーに寄って八宝菜を作って姉の帰りを待っていたが。
姉は顔を真っ赤にさせて笑顔で帰ってきた、そうして玄関で弟に言った。
「遅かった?」
「いや、今できたところだけれど」
勇雄は明らかに酔っている姉に返した、姉はまだ膝までのタイトカートのスーツ姿だが弟は部屋ぎにエプロンだ。
「八宝菜だよ」
「じゃあまた飲めるわね」
「飲んでたのわかるよ」
「二人でね。会社帰りに大学の同級生と会って」
「飲んでたのかよ」
「近くでね」
「僕の会社も姉ちゃんの会社もこの部屋から近いけれど」
マンションの中にあるその部屋にだ。
「けれどね」
「飲み過ぎ注意よね」
「会社から帰って飲んでこの時間って」
夕食ができたばかりのというのだ。
「短い時間で物凄い飲んだんだ」
「ワインをボトル一本ずつ位ね、飲み放題で」
「もう一本なんだ」
「それでまた一緒に飲むから」
「そのお友達と」
「そう、入って」
「悪いわね」
ここで出て来たのは。
長い黒髪をポニーテールにした一五五位の背で面長で奇麗なはっきりとした目白い歯が眩しい赤い唇を持つスタイルのいい女性だった、その彼女は。
「先輩?」
「えっ、武内君?」
勇雄の会社の一期先輩の小松薫だった、薫は武内の顔を見て驚いた。
「何で奈保子ちゃんのお家にいるの?」
「弟で同居してまして」
「嘘、奈保子ちゃんと姉弟だったの」
「そうなんです」
「ああ、弟いるのは言ってたけれど」
奈保子もここで気付いた。
「勇雄ちゃんとは言ってなかったわね」
「まさかのまさかね」
「そうよね」
「奇遇ね、それで二次会こっちでする?」
「いいの?」
「いいのよ、このお部屋私名義だし」
奈保子は薫に笑顔で話した。
「三人で食べて飲もう」
「僕今日は飲まないから」
勇雄は姉に憮然として話した。
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