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神々の塔

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第九十二話 最上階その十二

「ご安心下さい」
「そやね」
「では座に戻られて下さい」
「うち等それぞれの」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「また政務に戻られて下さい」
「そうさせてもらうね」
「それでは。しかし」
 太宰は今度は十人全員を見た、そうして穏やかで優しい微笑みで話した。
「皆さん大きくなられましたね」
「あの塔に行って」
「そうされて」
「そうなんやね」
「はい、レベルやステータスや特技だけでなく」
 そうした見てわかる成長だけでなくというのだ。
「人としてもです」
「成長したんやね」
「皆さんが」
 十人全員がというのだ。
「そうなりました」
「色々あって」
 綾乃は太宰に笑って応えた。
「あの塔の中での時間は何年もあって」
「その間様々な経験を経てこられましたね」
「ほんまね」
「それ故にです」
「うち等人としても成長したんやね」
「はい、その成長が」
 それがというのだ。
「きっとです」
「この世界をやね」
「救います、では」
「これからやね」
「旅立たれる前の様に」
「お仕事しよね」
「お仕事は尽きません」 
 太宰は笑って話した。
「特にです」
「うちやね」
「紫さんは棟梁ですから」
 十星連合のそれ故にというのだ、この世界の八割近くの領土と人工を擁する大国の国家元首なら仕事もというのだ。
「かなりあります」
「旅立つ前と同じやね」
「はい、ですから」
「すぐにお仕事にかかるね」
「宜しくお願いします、そして」 
 太宰は他の面々にも話した。
「それはです」
「私達もやな」
「皆さんそれぞれ国の要職にあられるので」
 シェリルに話した。
「お願いします」
「そうなるな」
「はい、一ヶ月の間私が代理を務めて」
 そのうえでというのだ。
「書類仕事もしてきましたが」
「それでもやな」
「皆様それぞれでないとです」
 さもないと、というのだ。
「駄目なお仕事はです」
「置いてあるか」
「そうです、宜しくお願いします」
「ほなな」
「すぐに戻って下さい」
 仕事にというのだ。 
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