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金木犀の許嫁

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第四十三話 百貨店その七

 あくまでというのだ。
「それ以外の何でもないです」
「それじゃあね」 
 真昼は白華のその言葉を受けて言った。
「ビキニを買う?」
「ビキニですか」
「それで下にパレオを巻けばね」 
 そうすればというのだ。
「露出も少ないし」
「いいですか」
「ええ、どうかしら」
「いいですね」 
 白華は笑顔で応えた。
「ビキニは出来るだけ面積が広いものにして」
「水着のね」
「それで、です」
 そのえうでというのだ。
「下にはパレオを巻いて」
「下半身を覆ってね」
「見えなくすればいいですね」
「そうでしょ」
「名案ですね」
 白華は笑顔で言った。
「競泳水着が恥ずかしいなら」
「スタイルがはっきり出てね」
「ビキニですが」
「ビキニが恥ずかしいなら」
「パレオがありますね」
「そうよ」
「ビキニね」
 夜空も水着を観つつ言ってきた。
「私ワンピース持ってるけれど」
「ビキニの方がよ」
「スタイル目立たないのね」
「これがね」
「よく胸言われるから」
 その大きさをだ。
「どうしたものかって思っているけれど」
「その胸もよ」
 妹の大きなそれを見つつ話した。
「目立たないわよ」
「ビキニの方が」
「ワンピースの方がね」
「スタイル出るわね」
「競泳水着は特にね」
「だからそれが恥ずかしいなら」
「やっぱりね」
 それならというのだ。
「ビキニで露出が恥ずかしいなら」
「パレオね」
「それがあるのよ」
「工夫次第ね」
「水着の着方もね」
「そういうことね」
「そうよ、私はこれ買おうかしら」
 真昼は白地に向日葵柄のビキニを見て言った。
「可愛いし向日葵好きだから」
「お姉ちゃんはビキニにするの」
「ええ、この水着気に入ったから」
 だからだというのだ。
「こっちにね」
「するのね」
「そうしようかしら」
「私はビキニにして」
 白華は青のそれを手にして言った。
「パレオもです」
「買うのね」
「はい、そして」
 そのうえでというのだ。
「腰に巻いて」
「露出を減らすのね」
「そうします」 
 こう言うのだった。 
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