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ロンリーウルフ

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第二章

「平和が第一だけれどな」
「それでもだよな」
「冒険者らしくないよな」
「どうしてもな」
「だからな」
 それでというのだ。
「俺は風来坊の一匹狼の命がけの」
「冒険者になりたかったんだな」
「そうだったんだな」
「お前としては」
「それがだよ」
 そうした冒険者になりたかったがというのだ。
「殆ど日雇いの人達と変わらないでな」
「何か違う」
「そうだっていうんだな」
「イメージしている冒険者と」
「ああ、地元のクエストじゃ駄目か」
 浩二は言った。
「ここは思い切ってな」
「他の地域のクエスト見てか」
「そっちに行くか」
「そうするか」
「そしてモンスター退治とかダンジョン探索とか」
 そうしたというのだ。
「冒険者らしい仕事するか」
「スリルとロマンに満ちていてだな」
「そして命がけでもある」
「そうした冒険者になりたいんだな」
「何しろこの辺りは平和で街のならず者は警察で対処出来ててな」
 そちらのクエストはなくというのだ。
「森や海も獣やモンスター少なくてな」
「本当に平和だな」
「獣やモンスターは軍来で充分だしな」
「軍隊装備よくて数あって統率取れてて訓れも行き届いていて」
「兵器もあるしな」
「獣やモンスター出てもイチコロだしな」
「だから雑用ばかりだろ」  
 冒険者の仕事はというのだ。
「だったらな」
「それならだな」
「他の地域のクエスト検索して」
「冒険者らしい仕事受けるんだな」
「そうするんだな」
「そうするな」
 こう言って彼はギルドで他の地域の仕事を探した、だが大抵の地域でも事情は同じで猫人の受付嬢にぼやいた。
「何かどの地域もな」
「作業員とかばかりだとですね」
「ああ、モンスター退治とかあってもな」
 それはというと。
「俺達冒険者はサポートか」
「軍隊のです」
「街のヤクザ屋さんとかの征伐もか」
「警察のサポートです」
「消防とかもな、災害救助もあるな」
「復興活動の際の軍隊や警察のサポートもありますね」
「おかみのサポートばかりだな」
 浩二はこう言った。
「何か」
「国家として国民の皆さんを守ることは絶対ですからね」
 受付嬢は実に公務員らしい返事をした、ギルドも政府が運営しているのだ。政府はこの世界の八割程を統治している十星連合である。
「政府もです」
「力入れてるんだな」
「はい」
 そうだというのだ。
「獣やモンスター退治にも」
「ヤクザ屋さんについてもか」
「そうしたことは軍や警察が行うので」
「俺達冒険者はサポートか」
「はい、後は国境警備がありますが」 
 受付嬢はこちらの仕事も話した。 
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