神々の塔
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第八十九話 最後の戦の前にその九
「婿にならんかで」
「式挙げてな」
「初夜がどうとか」
「子供は何人欲しいかとか」
「コスプレまで言うてな」
「かなり具体的やからな」
「流石に引いたわ」
「男好きな様で」
芥川は彼等の言葉を受けつつ碧の話を続けた。
「一人だけやけどな」
「それでもやな」
「あの娘は一番や」
「そうした経験ないわ」
シェリルもそのことは知っていた、それもよく。
「ほんまに」
「そやからな」
「連合の星のモンはな」
「全員そうした話は縁なしや」
「しかも起きた世界でもな」
「そやからな」
だからだというのだ。
「ほんまな」
「寂しいと言えばな」
「寂しいもんがあるわ」
「普通の学校の一学年位おって」
綾乃は少し苦笑いになって述べた、連合の星の者達について。
「それで皆彼氏さん彼女さんおらんで」
「経験もないってな」
「考えてみたら凄いね」
「よおない意味でな」
中里が応えた、彼も少し苦笑いになっている。
「そやな」
「そうやね」
「やっぱりな」
「こうしたことはな」
「縁があったらね」
「その分ええな」
「うち等も子供出来るんやし」
星の者達もだ。
「同じ種族同士で結婚したら」
「そうしたらな」
「出来るしね」
「種族が違っても結婚は出来るし」
「そやね」
「それでな」
「うち等もやね」
綾乃は中里に顔を向けて話した。
「結婚出来るね」
「交際もな」
「そやね」
「まあ種族が同じやないとな」
「子供は出来へんけど」
その為結婚は同じ種族間で行われることが普通だ、また同種族間で恋愛感情や美意識が生じるから普通はそうした結婚が行われている。
「そやけどな」
「それでも出来るし」
「僕等もな」
「縁があったら出来るね」
「そや」
「縁やね、ほんま縁ないね」
綾乃は今度はややがっくりとなって述べた。
「うち等は」
「何時か縁があって欲しいな」
「そやね」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「家庭もな」
「持ちたいね」
「鬼でな」
中里はこの世界での自分の種族の話もした。
ページ上へ戻る