神々の塔
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第八十九話 最後の戦の前にその七
「死なんまでも」
「痛いさかい」
「膿が出るのもな」
綾乃にこのこともと話した。
「ほんまな」
「いらんね」
「そやからな」
「皆行かへんねんね」
「うちの学校生教育もやってて」
八条学園はというのだ。
「高校入学草々な」
「やるさかいね」
「中等部でもやるしな」
だからだというのだ。
「性病のこともな」
「皆知ってて」
「それでな」
「皆そうしたお店行かへんねんやね」
「管理してても持ってる人は持ってるさかいな」
不特定多数の人と関係を持てばそうなる可能性は存在する、それで風俗店にはどうしても付きものであるのだ。
「モグリより遥かにましでもな」
「感染する可能性は」
「そやけどな」
それでもというのだ。
「あると思うと」
「怖くていかれへんね」
「そして交際とか結婚は」
「縁がないんやね」
「皆な、それで十星連合の星のモンは」
即ち自分達はというのだ。
「幸田と麻友ちゃんの二人以外はな」
「交際してる人おらへんね」
「あの二人は幼馴染みでな」
そうであってというのだ。
「ほんまな」
「特別やね」
「そや、ほんまな」
何といってもというのだ。
「大抵縁ないわ」
「かく言ううちもやしね」
綾乃は自分のことも話した。
「異世界恋愛なんて」
「ないな」
「ほんまに」
それこそというのだ。
「全くないで」
「そやな」
「誰かと付き合ったことさえないわ」
「皆そうって」
アレンカールは苦笑いで述べた。
「寂しいって言えば寂しいわね」
「何か恋愛よりもな」
芥川が言ってきた。
「飲んで食って遊ぶ」
「そっちの方に夢中ね」
「そうなってるわ」
「そうよね」
「かく言う僕は碧ちゃんにアタック受けてるが」
それでもというのだ。
「あまりな」
「恋愛はやな」
「今は時間もないし余裕もな」
「ないな」
「十星連合軍参謀総長の仕事があって」
言うまでもなく要職中の要職である、軍務大臣の中里と共に軍を実質的に動かしている立場である。
「飲んで食べて」
「風俗以外の遊びをしてね」
「それでな」
「忙しいから」
「酒池肉林というても」
それでもというのだ。
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