金木犀の許嫁
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第四十二話 プールその四
「他の人に関係があるか」
「ないですね」
「そうでしょ」
「別にあの人がそうでも」
白華はそれでもと答えた。
「私達に何があるのか」
「ないわね」
「全くです」
「当時のローマでも同じでね」
カエサルが生まれ育ち活躍したこの国でもというのだ。
「別にカエサルさんがそうでも」
「誰も困らなかったですね」
「禿の女たらしって囃し立てられたけれど」
そしてカエサルは嫌な顔をしたが言う自分が率いている兵士達を咎めなかった。器が大きな人物だたことも確かである。
「髪の毛あっても女の人が好きでなくても」
「言われてましたか」
「何らかのことでね」
「そうですか」
「気にしてないことでもね」
カエサル本人がというのだ。
「言われていたわ」
「そうだったんですね」
「そう、髪の毛が薄くなくて」
「カエサルさんがそのことを喜んでいても」
「それでもね」
そうであってもというのだ。
「周りはね」
「気にしていないですか」
「そうよ、目についたものをね」
「言いますか」
「他の人はね」
コンプレックスであってもなくてもというのだ。
「そうなのよ」
「そうしたものですか」
「それでね」
真昼は話を続けた。
「白華ちゃんがコンプレックスに漢字ていることがあっても」
「誰でも持っていて」
「それでね」
そうであってというのだ。
「そのうえでね」
「克服出来ますね」
「何でもないと思ったら」
そうなればというのだ。
「それでね」
「終わりですか」
「そんなものよ」
「実は私」
白華は真昼にこう前置きして話した。
「小柄なのが」
「コンプレックスなの」
「実は」
そうだというのだ。
「それでどうにかならないかってです」
「思ってるの」
「けれど小柄な人が好きな人もですね」
「いてね」
そしてというのだ。
「逆に背の高い人がよ」
「タイプでない人もいますか」
「男の人でね」
「私男の人は」
「背の高い人が好きね」
「大谷翔平さんみたいな」
「あの人はまた高過ぎるでしょ」
真昼は大谷翔平と聞いてこう返した。
「流石に」
「その高過ぎる位がです」
「いいの」
「そう思いまして」
それというのだ。
「ファンなんです」
「あの人凄過ぎるしね」
「能力も凄くて性格も」
「凄くいいのよね」
「ですから」
それでというのだ。
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