| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

アフロは冒険

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

第二章

 二人で色々と鬘を見た、そして。
 その中でだ、育美はアフロの鬘を見付けてだった。
 被ってみた、そのうえで優梨愛に問うた。
「どうかしら」
「似合ってないわよ」
 優梨愛はすぐに答えた。
「どうもね」
「そうなの」
「鏡見てみて」
「わかったわ」
 優梨愛の言葉に頷いてだった。
 育美は実際に鏡でアフロの鬘を被った自分を見てみた、そのうえで無表情で頷いてこう言ったのだった。
「ないわね」
「そうでしょ」
「似合ってないわ、というかね」
 育美はさらに言った。
「爆発したみたいで」
「コントでね」
「ないわ、アフロも却下するわ」
「それがいいわね」
「アフロは難しいのね」
「似合う人とそうじゃない人がいるわね」
 優梨愛も言った。
「人を選ぶ髪形よ」
「そうよね、じゃあね」
「なしね」
「ええ、アフロはね」 
 育美は鬘を取って答えた。
「そうするわ」
「それがいいわね」
「じゃあどんな髪形にしようかしら」
「こうなったら美容院でプロの人にお任せしてみる?」
「髪形もプロね」
「そう、そうしてみたら」
「そうね、ここにはこれだって髪形ないみたいだし」
 並べて置かれている鬘達を見て言った。
「それじゃあね」
「そうするわね」
「美容院行って来るわ」
 こう言って実際にそうした、すると育美の髪形は彼女によく似合った新しいものになった、そうしてだった。
 その髪型が気に入って暫くはそれでいった、もうアフロはどうかとは思わなかった。その髪型が気に入っていたので。ただ優梨愛とアフロについてはそれからも話の種になったのでそれで話したのだった。

アフロは冒険   完


                   2024・11・19 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧