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八条学園騒動記

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第七百七十五話 露天風呂その八

「心が折れて」
「離婚ね」
「そうなったのよ」
「何ていうかね」
 アロアはここまで聞いて述べた。
「本当に馬鹿過ぎるわね」
「それで生きられるか」
「無理よ」 
 断言した。
「絶対にね」
「私もそう思うわ」
「やっぱりそうよね」
「ええ、実際今はね」
「大変な状況なのね」
「だって支えてくれた人がいなくなったのよ」
 夫である人がというのだ。
「何かとね」
「お金のこともよね」
 彰子も言って来た、三人で水風呂に入りながら。
「そうだったのね」
「そう、自分では何も出来なくても」
「支えてくれたのね」
「どうも家事もね」
「そんな人と離婚したら」
「終わりでしょ、後はね」
 アンネットは彰子にも話した。
「破滅ね」
「そうなるしかないわね」
「学校の成績が悪くても」
 それでもというのだ。
「それはただ勉強してないだけで」
「どうでもなるわね」
「けれど人として馬鹿で」
「生き方や考え方が」
「そうであってね」
「馬鹿過ぎたら」
「もうね」  
 それこそというのだ。
「生きていられないわ」
「そうなるわね」
「多少馬鹿なら」
 そう言っていいレベルならというのだ。
「本当にね」
「生きていけるわね」
「そうだけれどね」
「それが過ぎたら」
「誰もどうしようもなくて」
 それでというのだ。
「救えないしね」
「破滅するだけね」
「ええ、それで私が思うには」 
 アンネットはこうも言った。
「馬鹿でもいいけれど程々よ」
「馬鹿過ぎないことね」
「そう」
 まさにというのだ。
「そうあることよ」
「さもないと生きていけないわね」
「そんなホストに貢いで」
 そうしてというのだ。
「そのうえで遺産全部なくすとか」
「お母さんが一生遊べるだけ残してくれた」
「そんな人なんてね」  
 それこそというのだ。
「そういないのに」
「交代して欲しいわね」
「全くよね」
「それをなのね」
 彰子はどうかという顔で言った。 
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