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学生の弁当

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第一章

                学生の弁当
 厳島純の今日の弁当はお握りがメインだった、純は高校の自分のクラスの自分の席に座ってだった。
 向かい側に座っているクラスメイトの荻久保真澄と話していた、純は黒髪をポニーテールにしていて穏やかな丸顔であり真澄は中性的な霧っとした顔立ちで波がかった長い黒髪である。二人共紺のブレザーとグレーのミニスカートと黄色いセーターに白いブラウスと赤いタイの制服で長身でスタイルがいい。
「お昼にお握りがあるとね」
「嬉しい?」
「お握り好きだから」 
 真澄にそれでと話した。
「お母さんにもお願いしてるの」
「お握りにして欲しいって」
「そうなのよ」
「私はお握りでなくてもね」
 真澄の弁当もお握りだがそれでもと言った。
「ご飯だったらね」
「いいのね」
「それならね」 
 こう言うのだった。
「別にね」
「そうなのね」
「ええ、だからね」
 それでというのだ。
「お握りじゃなくても」
「いいのね」
「そうなのよ、というかあんたいつもおかずのお話しないわね」 
 純の弁当にある卵焼きとほうれん草炒めにプチトマトを観て言った、真澄の弁当には竜田揚げともやしのナムルと豆がある。
「そうよね」
「おかずも好き嫌いあるけれど」
 純はそれでもと答えた。
「やっぱりまずはね」
「お握りなのね」
「本当に好きだから」 
 そのお握りがというのだ。
「だからね」
「こだわるのね」
「そうなの」 
 実際にというのだ。
「私はね」
「そういうことね」
「実際お母さんが忙しかったら」
 その時はというと。
「朝ね、私が握るし」
「そこまでするの」
「若しくは行く途中にコンビニとかで買って」
「食べるの」
「兎に角お握りがないと」
 弁当にというのだ。
「私は嫌なのよ」
「そこまで好きなのね」
「そうなのよ」
 真澄にそのお握りを食べつつ話した、そしてだった。
 この日もお握りを食べた、だが。 
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