金木犀の許嫁
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四十一話 デートの後の夕食その二
「昔のお笑い観たら」
「今のお笑いはなのね」
「ユーチューブの方がね」
「お笑いとして面白いのね」
「そうなの」
これがというのだ。
「これがね」
「そう言われると今のテレビのお笑いって」
夜空も言われて頷いた。
「そうかもね」
「そうでしょ」
「あまりね」
「面白くないわね」
「ええ、ユーチューブの方がね」
こちらのものを観る方がというのだ。
「お笑いに限らず全体でね」
「面白いわよね」
「アニメやドラマや特撮はそうは思わなくても」
「お笑いとかね」
「バラエティばかりで」
今のテレビはというのだ。
「そのバラエティもね」
「面白くないのよね」
「適当にやってる感じで」
「私時代劇が好きなのに」
「時代劇だってね」
「ないし」
こちらもというのだ。
「本当にね」
「テレビ面白くないわね」
「舞台はどうかしら」
「新喜劇は」
「ワンパターンって言われても」
それでもというのだ。
「やっぱりね」
「面白いのね」
「そうよ、けれどね」
それがというのだ。
「最近のテレビのお笑いは」
「適当ね」
「何かね」
真昼はご飯を食べつつ夜空にどうかという顔で話していった、ぼやくその感じに感情がよく出ていた。
「笑わせるんじゃなくて」
「お笑いでもなのね」
「お笑いでのし上がる」
「そうだっていうのだ」
「業界でね」
そう考えていてというのだ。
「目も笑ってないわ」
「目もなの」
「人を笑わせるには」
それにはというのだ。
「自分が面白くないとね」
「笑えないわね」
夜空も言われて頷いた。
「そうよね」
「そう、自分が面白いと思わなくて」
「どうして他の人を笑わせられるか」
「無理でしょ」
「そうね」
夜空も確かにと頷いた。
「自分が面白いと思うから」
「やっぱりね」
「面白いわね」
「そりゃ自分が面白いと思ってもね」
それでもというのだ。
ページ上へ戻る