新オズのかかし
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第七幕その十
「特に遭難して」
「島に流れ着いてだね」
「そうして生きていた時は」
まさにというのです。
「文字通りのサバイバルで」
「死ぬか生きるかで」
「必死で考えて工夫して動いて」
「確か銃のこともだね」
「はい、弾丸や火薬のことも」
「いつも考えていて」
「熱病に悩まされたこともありましたし」
このこともあってというのです。
「本当にです」
「大変だったね」
「そうでした、ですがオズの国にいますから」
今はというのです。
「そうした心配もなく快適にです」
「暮らしているね」
「そうです」
「お風呂にも入って」
「牧場もしていまして」
「熱病もないね」
「そうです、気温は快適ですし」
このこともあってというのです。
「本当にです」
「幸せだね」
「今は」
そうだというのです。
「あの頃も振り返るといい思い出なのですが」
「今はだね」
「幸せです、そして今はこの国の主でもありますので」
「そのこともだね」
「意識しまして」
そうしてというのです。
「暮らしています」
「政治も行っているね」
「サインはいつもしています」
「書類で決裁を求めるね」
「国の主ともなりますと」
それこそというのです。
「本当にです」
「サインが多いね」
「そちらのお仕事が」
まさにというのです。
「止まりません」
「そうなのよね」
ドロシーは密林の中の道を歩きつつくすりと笑って応えました、見れば皆土の道をそれぞれ歩いています。
「私だってね」
「書類のサインをしていますね」
「いつもね」
「そうですね」
「オズマが国家元首で」
オズの国のというのです。
「私が首相だから」
「お二人は王女であられて」
「そしてね」
それと共にというのです。
「それぞれ国家元首で首相だから」
「お仕事が多いですね」
「そしてベッツイ、トロットもね」
この二人もというのです。
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