神々の塔
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第八十八話 主その八
「五体満足に戻してな」
「地雷原歩かせるかな」
「過酷な環境で一日の三分の二働かせるわ」
二十四時間のうちの十六時間をというのだ、この世界の地球の大きさは起きた世界の地球の五倍であるが一日は同じ時間であるのだ。
「食事は最低限、服も粗末なもんで」
「住むところも雨露凌ぐだけのボロなところやな」
「それで徹底的にや」
「消耗品として使うな」
「監督官の連中にも厳しくさせてな」
「暴力を使わんだけでな」
「どんなことがあっても暴力はあかんが」
しかしというのだ。
「それでもな」
「屑には容赦したらあかん」
「そや」
まさにというのだ。
「それでや」
「厳しく監督させるな」
「人権を認めんでな」
そのうえでというのだ。
「そうさせるわ」
「それが連合のやり方や」
リーは平然として言い切った。
「普通の人や生きものの権利は何があっても守るが」
「道を外れた外道はな」
「一切容赦せん」
「それでええわ」
まさにというのだ。
「ほんまな」
「そやな」
「死刑廃止もな」
「なくてな」
「凶悪犯の人権もや」
「それもない」
「屑には一切情はかけんでや」
そのうえでというのだ。
「処罰してな」
「ええんや」
「そや、ただ再利用はな」
「すべきやな」
「そやから人豚からな」
この処置からというのだ。
「ここはな」
「回復させて」
「五体満足にしてな」
「強制労働やな」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「刑期を終えるまでな」
「こき使うな」
「凶悪犯に人権はない」
中里はきっぱりと言い切った。
「消耗品と同じや、しかしな」
「消耗品は消耗品で使うもんや」
リーも言った。
「とことんまでな」
「そやからな」
だからだというのだ。
「ここはな」
「回復させて動ける様にして」
「過酷な環境で休日なしで一日の三分の二を重労働か」
もちろん粗末な食事と衣服と住居の中でだ、連合は兎角凶悪犯の人権については全く考慮しない国なのだ。
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