神々の塔
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第八十七話 釈迦如来その十三
「貴方達にです」
「任せてくれますか」
「はい」
ここでも微笑んで答えた。
「そうさせて頂きます」
「それはうち等の役目ですね」
「そうなのです、必ずです」
「うち等は世界を救えますか」
「私は確信しています」
「お釈迦さんがですか」
「そうです、貴方達ならです」
まさにというのだ。
「この世界を救えます」
「ほなやらせてもらいます」
「そしてです」
釈迦如来はさらに話した。
「私はあらためて」
「仏界で、ですね」
「修行です、そして修行を積む間も」
「世界を救われますね」
「そうしていきます」
修行をしつつというのだ。
「このまま」
「そうされますね」
「そして何十億年、百億年でしょうか」
「それだけ修行をされて」
「やがては」
修行を重ねというのだ。
「そしてです」
「全ての世界を救われますか」
「この世界、貴方達の起きた世界に」
その二つの世界だけでなくというのだ。
「無量大数と言っていいまでにある」
「その全ての世界をですか」
「救います」
「そうですか、ほなうち等は」
「この世界をこれより来る危機からお救い下さい」
「そうします」
綾乃は確かな声で約束した。
「うち等は」
「貴方達ならば絶対にです」
「この世界を救えますね」
「それだけの力が備わっています」
「そうですか」
「この塔を踏破する、いえ」
釈迦如来は自分の言葉を訂正して話した。
「世界を救う力を得る為にこの塔に挑む」
「その心がですか」
「あるのですから」
「まあそれは枢軸に引き分けまして」
「このままでは彼等に勝てないとですね」
「思ったことも大きいですが」
苦笑いで正直に話した、見れば他の九人もその通りだとそれぞれバツが悪そうな顔になってそこにいる。
「実は」
「ですが主にです」
「この世界を救おうとですか」
「思ってです、その心があることが」
それがというのだ。
「この世界を救える何よりの証です」
「絶対にですか」
「そうです」
まさにというのだ。
「心があることがです」
「一番大事ですか」
「心があれば」
そうであるならというのだ。
「そこから力がです」
「備わりますか」
「力は備えようと努力すれば備わります」
「そやからですか」
「まずは心です、そしてです」
「うち等はその心がるので」
「絶対にです」
例え何があろうともというのだ。
「この世界を救えます、他の星の方々も」
「あの子達もいるんで」
「絶対にです」
何があろうともというのだ。
「出来ます、では」
「これからですね」
「この世界を救って下さい」
「そうします」
綾乃は強い声で応えた、仲間達も彼女に続いた。そうしてだった。
一行は宿屋に入って休んでから出発した、この塔での旅もあと少しになってきたがその残り僅かも確かな足取りで進んでいくのだった。
第八十七話 完
2024・8・23
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