星河の覇皇
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第八十七部第三章 港の整備その七十三
「そうなっているな」
「どうしてもそうなりますね」
「公爵のお家位になりますと」
「最早一国の主に等しいですし」
「どうしてもそうなっていますね」
「だから他家から養子を入れるにしてもだ」
それでもというのだ。
「貴族の家の中でも格式があるからな」
「どうしてもですね」
「それは問題になって」
「それで、ですね」
「議論となる、そしてだ」
それでというのだ。
「跡継ぎを入れられずな」
「家が断絶する」
「そうなりかねないですね」
「どうしても」
「だから遠縁の親戚を頼る場合も多い」
幾ら爵位が落ちてもだ、この場合は。
「家を続けさせる為にな」
「そうなっていますね」
「そうした家もありますね」
「それも代々そうなっている家もありますね」
「中には」
「そうだな、そうしたこともだ」
それもというのだ。
「ある、だがだ」
「優れた人材を迎え入れる」
「例えがそれが平民でも」
「そうしていくこともいいですね」
「エウロパの為にもな」
是非にというのだ。
「それがいい」
「左様ですね」
「それで、ですね」
「旦那様も言われていますね」
「今その様に」
「そうだ、そして家を継がずともな」
それでもというのだ。
「今言った通り優れた人材ならな」
「貴族に列する」
「そうしていくべきですか」
「その心があれば」
「そう思う、ナポレオンならばだ」
フランスひいてはエウロパを代表する英雄の一人である、その軍事的才能からこの時代では軍神にさえなっている。
「平民でも貴族になれる」
「あの資質なら」
「それならばですね」
「例え平民でもですね」
「彼は皇帝になったがエウロパは帝制ではない」
それ故にというのだ。
「だから皇帝にはなれない、しかしだ」
「あれだけの英雄なら」
「それならですね」
「今のエウロパにおいては」
「それならばですね」
「エウロパ元帥になり」
軍の最高階級に就きというのだ。
「そしてだ」
「爵位もですね」
「そちらもですね」
「公爵ですか」
「そこまで至るべきですか」
「例え平民でもな」
それでもというのだ。
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