新オズのかかし
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六幕その四
「主張すべきであって」
「選挙に行ってね」
「そうするものでありまして」
それでというのです。
「力はです」
「用いたら駄目だね」
「ましてや投票の結果が気に入らず」
そうであってというのです。
「覆そうと暴力に訴えることは」
「そんなことをしたら絶対に駄目だよ」
「そう、やってはいけないよ」
かかしだけでなく樵も言います。
「間違ってもね」
「それは最悪の行いだよ」
「オズの国では考えられないことだよ」
「誰もしないよ」
「そうですね、政治は理性が必要です」
これがというのです。
「選挙についてもです」
「負けても受け入れる」
「そうでないとね」
「それを不正だと根拠なく大声で吹聴し」
ジュディは咎める様にして言いました。
「人を扇動し暴力によって覆そうとするのなら」
「最悪の行いでね」
「あってはいけないね」
「はい」
まさにというのです。
「それは」
「そう、だからね」
「オズの国ではそうしたことは禁じているよ」
「選挙の結果は受け入れる」
「オズマ達がちゃんと管理しているしね」
「そうですね、若し不正だと嘘を吐いて」
また言うジュディでした。
「自分の望む様に覆そうとするのなら」
「その人は選挙に出てはいけないよ」
「絶対にね」
かかしも樵も言いました。
「投票してもいけないしね」
「そして騙されることもね」
「あってはならないよ」
「そうした人を見抜かないとね」
「とんでもないことになるよ」
「若しです」
ジャーヴィスさんも真剣なお顔で言いました。
「そんな人の思い通りになったら」
「もうね」
「最悪の行いだよ」
「選挙の結果を受け入れなくてね」
「暴力を煽る様だと」
「一体何の為に選挙に出ているのか」
その時点から言うのでした。
「疑問ですし」
「全くだね」
「その時点でだよ」
「どうなのかってなるね」
「そもそもね」
「そしてです」
ジェーヴィスさんはさらに言いました。
「そんなダーティーなことをする人がまともか」
「言うまでもないね」
「僕達はもうとんでもない人だって言ったけれど」
「絶対に公のことは考えていないよ」
「自分のことしか考えていないよ」
「そうです、公のことを考えてです」
そうしてというのです。
ページ上へ戻る