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星河の覇皇

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第八十七部第三章 港の整備その五十一

「人類滅亡と喚くな」
「そうした漫画や小説ですね」
「それの話でな」
「実際はですね」
「感染症で大きな混乱は起こってもな」
「人類は滅びず」
「そして国が滅亡することもだ」
 こうしたこともというのだ。
「ない、そして克服出来ない病はない」
「決してですね」
「人類はその梅毒も克服したしだ」
「結核も天然痘もですね」
「ペストもだ」
 エウロパの歴史で最も恐れられているこの病気もというのだ・
「克服した」
「左様ですね」
「それを見るとだ」
「感染症、疫病では」
「人類は滅亡せずだ」
「克服出来ますね」
「疫病は確かに脅威だ」
 ギルフォードもこのことは否定しなかった。
「それも大きな」
「そのことは否定出来ないですね」
「しかしだ」
「それで滅びはしない」
「それを言うのは狂人だ」
「予言を絶対と盲信いえ狂信する」
「そうしたな」
 まさにというのだ。
「狂人だけだ」
「だからですね」
「信じるに値しない」
「そうした者達の言葉は」
「狂人は狂人に過ぎない」
 こうもだ、ギルフォードは言った。
「その言葉は聞くだけ無駄だ」
「それこそ空が曇っていても人類滅亡と言う様では」
「予言の本を読むことだ」
「それ自体をですか」
「同じ作者でも今年の予言と数年前の予言は違う」
「数年前の予言はどうなっているか」
「ほぼ全て外れている」
 そうなっているというのだ。
「そして読めば全て後でわかる」
「前以て予言されていない」
「後であの事件は予言されていたとな」
 その様にというのだ。
「言い出すものだ」
「全て後になってですね」
「そうだ、今言うことはない」
 決してというのだ。
「当たっているということはな」
「そして未来を言えば」
「全て外れている」
「数年前の予言の本を読めばわかることでありますね」
「そして予言の本を一旦ばらばらにしてだ」
 そのうえでというのだ。
「それを適当に戻して読むとだ」
「わかりました、それではですね」 
 カミュは察して述べた。
「もう何を書いているかわからない」
「下手な哲学書の様なものだ」
「それで、ですね」
「訳がわからないものだ」 
 こうカミュに話した。 
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