お墓の上で
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第二章
「尚更なんだ、だからこそ」
「そっとしてあげないとね」
「悲しいと思う気持ちは人間と同じだから」
「そうしてあげましょう」
「そうしよう」
今も庭の墓の上にいるエリーを見て言った、そうしてだった。
一家はエリーの思うままにさせた、エリーはずっとマリーの傍にいた。彼女のことを決して忘れないで。
それでだ、ダスは友人に話した。
「それだけだよ」
「犬は愛情深い生きものなんだね」
「うん、それでね」
「ずっと一緒にいた友達、家族を忘れないから」
「そのことを頭に入れて」
そうしてというのだ。
「一緒にいることだよ」
「人間もだね」
「何でも人間に対しても」
犬はというのだ。
「そうらしいから」
「家族として」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「本当に愛情深くて思いやりのある」
「そうした生きものだから」
「人間も思いやって」
そうしてというのだ。
「愛情をね」
「注ぐべきだね」
「そう思うよ、そして」
エリーのことを想いつつ話した。
「今エリーはね」
「どうしてるかな」
「今もだよ」
「その娘のお墓の上にいるんだね」
「偲んでね」
「本当に愛情深いね」
「そうだよ、そのことをね」
まさにというのだ。
「忘れないいよう」
「人間も」
「そうでないとね」
駄目だとだ、笑顔で話してだった。
ダスは友人にさらに話した、犬がどれだけ愛情深く思いやりのある生きものかと。このことを愛情を以て話すのだった。
お墓の上で 完
2024・10・21
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