| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

残業禁止令

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

第二章

 すると仕事の内容が充実したものになり。
 しかも三宅は人手を増やす為に新規採用も行った、他の重役が仕事内容の合理化やデジタル化も進めてだった。
 それでだ、何時しか。
「いや、いい感じになったな」
「ちゃんと仕事回ってるな」
「残業なくても」
「そうだな」
「むしろプライベートの時間増えて」
「いい感じだな」
 こう話した、そうしてだった。
 会社の業績も上がった、三宅はその状況を見て父で社長の和彦太い眉ときりっとした顔立ちでロマンスグレーの整った髪の長身でがっしりした体格の彼に会社の会議室で言った。
「そんな残業ばかりしても」
「駄目か」
「そうなの、海外にいて」
「残業しなくてもか」
「ちゃんと出来ている会社があって」
「フィンランドにだな」
「これはいいなって思って」
 それでというのだ。
「日本に戻ってね」
「我が社に導入してか」
「そうしてね」
 それでというのだ。
「やればいいと思ったけれど」
「実際になったな」
「やっぱり残業ない方がね」
「出来ないとなるとか」
「原則ね、そうしたら勤務時間内でしっかりする様になって」
「仕事内容が充実してか」
「よくなるし残業しなくて人手が足りないなら」
 それならというのだ。
「新規採用でね」
「人手を確保するか」
「そうしたの、専務さんがデジタル化とか進めてくれたし」
「尚更よかったな」
「ブラック企業は何時か皺寄せや監査とかのお話になるから」
「問題外だな」
「ホワイトが一番だし」
 企業経営を考えると、というのだ。
「だからね」
「これでそうしたか」
「ええ、成功して何よりよ」
「これからは残業でなくな」
「勤務時間内のお仕事の内容を充実させることよ」
 父である社長に笑顔で言った、そうして経営していってだった。
 会社をよくしていった、そのうえで兄が社長になると副社長としてよい補佐役になった。結婚した家庭も充実しており幸せな人生を送ることが出来た。


残業禁止令   完


                    2024・10・16 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧