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星河の覇皇

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第八十七部第三章 港の整備その十四

「しかしな」
「それが実はですね」
「どうもな」
「増えにくいですね」
「二十世紀から人口は半世紀もあれば三倍にもなったが」
 それでもというのだ。
「しかしだ」
「今の連合で百年で三倍です」
「これでもかなりだがな」
「左様ですね」
「しかしそれまでは百年で二倍だった」
 それ位の増加率だったというのだ。
「ここに来て増えた、あの多産を奨励してだ」
「多産なら様々な特典が用意されている国でも」
「人口はかつての様にはな」
 その二十世紀の様にだ。
「極端にはな」
「増えないですね」
「女性の社会進出もあれば」
「独身主義も認められています」
「だから連合でもだ」
 人口増加でも有名なこの国でもというのだ。
「掛け算とまではだ」
「増えないですね」
「我々もそれは同じだ」
 エウロパもというのだ。
「やはり極端にはな」
「人口は増えないですね」
「半世紀で三倍に増えてもな」
 二十世紀型の増加率でもというのだ。
「三千億だ、だがその間にだ」
「連合がさらに増えますね」
「あの国は倍にはなっている」
「四兆から八兆に」
「この差は大きい」 
 モンサルヴァートは自分の言葉と言葉の間に非常に、という言葉も入れた。そう思わざるを得ないが言葉に出すと重いと思いそうしたのだ。
「やはりな」
「三千億と八兆では」
「非常にな、しかしな」
「それでもですね」
「人口を増やす必要がある」
「連合がこれからどれだけ増えようとも」
「エウロパも増えなければだ」
 そうしなければというのだ。
「連合にはだ」
「勝てないです」
「そのことが明白だからだ」
 それ故にというのだ。
「これからはな」
「増えるべきですね」
「何としてもな」
「人口が力であるが故に」
「だからこそ開発と開拓も行い」
「食糧生産を増やし」
「医学も革新していきだ」
 その様な政策を執り行いというのだ。
「そしてだ」
「人口を増やしますね」
「子供は多ければ多いだけいい」
「その子供が働き手になってくれて」
「そして家庭を持ち」
 そうしてというのだ。
「新たにだ」
「子供をもうけてくれますね」
「そして人口が増える」
 そうなっていくというのだ。 
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