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八条学園騒動記

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第七百七十話 最強の戦士その四

「実際はね」
「そうじゃない」
「この世に無敵の存在なぞないってことね」
「そう、それでね」
 それでというのだ。
「負けて今はね」
「普通に暮らしてるのね」
「戦争とかしないで」
「モンゴル帝国もなくなって」
「今じゃ普通のモンゴルね」
「そう言っていいのね」
「暫く草原で部族ごとに暮らしていて」
 モンゴル帝国が消え去ってからというのだ。
「それでね」
「その後はあれよね」
 アロアはサラミを食べてから言った。
「清王朝の中に入ったのよね」
「そう、モンゴルもね」
「中国、ウイグル、チベットと同じで」
「愛新覚羅家が君主になって」
 そうなってというのだ、清王朝は中国の王朝であるだけでなくそれぞれの国家の君主でもあったのだ。
「その下にいたけれど」
「独立したわね」
「それでね」
 その結果というのだ。
「共産主義になって」
「それも終わって」
「今に至るのよ」
「宇宙の時代になって」
「そう、そしてね」
 それでというのだ。
「今じゃ遊牧以外の産業もね」
「やってるのね」
「そうなのよ」
 こうアロアに話した。
「今のモンゴルはね」
「モンゴルも歴史があるわね」
「流石に今はモンゴル帝国は築かないわ」
 笑ってだ、ナンはこうも言った。
「そんな時代じゃないしね」
「何かあの国急に出来たわね」
 ベッカはモンゴル帝国についてストロングを飲みつつ話した。
「そうよね」
「ええ、これがね」
 ナンもそうだと答えた。
「チンギス=ハーン様がモンゴルを統一されて」
「それからよね」
「あちこち攻めていって」
「あっという間に出来たわね」
「ユーラシアの殆どを掌握した」
「大帝国になったわね」
「本当にあっという間にね」
 それこそ周りから見れば何の前触れもなくだ。
「出来たのよ」
「ある意味凄い国ね」
「それで出来て」
 そのモンゴル帝国がというのだ。
「モンゴル人は誇りにしてるのよ」
「今もよね」
「そう、今もね」 
 まさにというのだ。
「誇りにしているのよ」
「大帝国だったから」
「偉大なね、けれど今はね」
「モンゴル帝国は築かないのね」
「平和に暮らせたら」 
 それならというのだ。
「もうね」
「それでいいのね」
「平和が第一で」
 そうであってというのだ。 
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